2016.06.24更新

眼瞼下垂の手術について

「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の治療法は、大きく分けて「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」の機能が残されている場合に行われる「挙筋短縮術」と、眼瞼挙筋がほとんど機能していない際に実施される「前頭筋吊り上げ術」に分けられます。前者は「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」を短くして「瞼板(けんばん)」に縫合する手術ですが、ここでは後者の前頭筋吊り上げ術についてご紹介します。


眼瞼挙筋は、まぶたを上げる(開ける)ときに大きな力になる筋肉ですが、その機能がほとんど機能していないか、極端に少ない場合に、前頭筋つまり眉毛を上げるおでこの筋肉によってまぶたが上がるようにする手術が前頭筋吊り上げ術です。太ももの外側にある (だいたいきんまく)か、こめかみ辺りにある側頭(そくとう)筋膜を使用するため、「筋膜吊り上げ術」とも呼ばれます。

眼瞼下垂の手術には、この2つのほかに、ゆるんだ「挙筋腱膜(きょきんけんまく)」を瞼板に再固定する「挙筋腱膜前転法(きょきんけんまくぜんてんほう)」もあります。


◼︎前頭筋吊り上げ術とは?

前頭筋吊り上げ術は、眉毛や額を上げる前頭筋とまぶたをつないで、眉毛の動きによってまぶたを上げる方法です。前頭筋とは、目や口、鼻、アゴなどを動かす眼輪筋(がんりんきん)、頬筋(きょうきん)、口輪筋(こうりんきん)、頤筋(おとがいきん)を主な筋肉として構成される表情筋の中の一つです。

前頭筋とまぶたをつなぐ際に筋膜を移植して使うため「筋膜吊り上げ術」とも呼ばれるのは前述のとおりですが、筋膜の代わりにゴアテックスやナイロン糸、シリコーンのような人工糸を使用する場合もあります。人工糸を使用する場合は、(大腿筋膜を使う場合に起こる)太ももの傷が残らない、動きが制限されることがないなどのメリットがあります。


具体的な手術方法は、まつ毛の上のまぶた部分と眉毛の上の部分をそれぞれ切開し、その間に筋膜(人工糸)を通すためのトンネルを開けます。その後、一方をまぶたの先端部分にある「瞼板(けんばん)」に掛け、もう一方は骨膜上の前頭筋に固定し、まぶたの開き具合を調節します。切開した後の傷は、丁寧に縫合しますが施術直後に腫れの症状が現れます。ただ、眼瞼挙筋の機能がほとんど機能していないか極端に少ない場合でも、まぶたを開けることができるようになる点は、大きなメリットです。


投稿者: 高田眼科

2016.06.24更新

眼瞼下垂の手術について

「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の治療法にはさまざまなアプローチがありますが、「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」の機能が残されている場合に、この筋肉を短くして「瞼板(けんばん)」に縫合する「挙筋短縮術」と、眼瞼挙筋がほとんど機能していない際に、「前頭筋(ぜんとうきん)」と瞼板の間に腱を移植する「前頭筋吊り上げ術」の2つに代表的な手術を分ける考え方があります。
この2つの方法に、ゆるんだ「挙筋腱膜(きょきんけんまく)」を瞼板に再固定する「挙筋腱膜前転法」を加えた3つが、主な手術の方法です。
改めて基本用語をチェックしましょう。

眼瞼挙筋はまぶたを上げる(開ける)ときに大きな力になる筋肉。瞼板は、まぶたの先端に付いてまぶたを引き上げる役割を担う板状の軟骨、挙筋腱膜は、この瞼板につながる組織を指します。
このほか、まぶたを上げる(開ける)際に補佐的に働くミュラー筋や、挙筋腱膜を縫い縮める「ミュラー筋タッキング術」「挙筋腱膜タッキング術」を行う医院もあります。


◼︎眼瞼挙筋短縮術とは?
「眼瞼挙筋短縮術」は、眼瞼挙筋の機能が残されている場合に行われますが、延びてしまった眼瞼挙筋を短くして瞼板に縫合する方法です。
この眼瞼挙筋短縮法には「経皮法(けいひほう)」と「結膜法(けつまくほう)」があります。経皮法は、まぶたの表側つまり皮膚側から眼瞼挙筋を切除し瞼板と重ね合わせて縫い付ける方法で、結膜法は、まぶたの裏側つまり(まぶたの内側を覆う薄い膜である)結膜側から同様の方法で処置する手術です。ただし、いずれにしてもミュラー筋への負担が大きいため、(46)〔眼瞼下垂]の手術「眼瞼挙筋腱膜前転術」では改善が見込めないような、重症の眼瞼下垂を治療する場合に用いられます。

古くから行われている手術方法で臨床データも豊富なので、もちろん重症の眼瞼下垂の改善には有効です。ただ、交感神経に支配され体全体とつながっているミュラー筋を傷つけてしまうと、さまざまな障害が発生するリスクも想定しなければならないため、医師に十分に相談することが必要です。

投稿者: 高田眼科

2016.06.24更新

眼瞼下垂の手術について
「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の治療法のなかで、「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」がゆるんでしまって「瞼板(けんばん)」を上げる力が弱まった状態のときに行われるのが「挙筋腱膜前転法(きょきんけんまくぜんてんほう)」です。まぶたを上げるためには、この眼瞼挙筋と瞼板がしっかりと付着している必要があります。ところが、何らかの原因によって眼瞼挙筋と瞼板を介する挙筋腱膜が、延びたり緩んだりしてしまうと、まぶたを上げる力が弱まってしまうのです。そこで、挙筋腱膜前転法は、挙筋腱膜を瞼板に再固定することで、まぶたを上げる力を取り戻すことを目的として行われます。

この手術のほかに、「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」の機能が残されている場合に実施される「挙筋短縮術」と、眼瞼挙筋がほとんど機能していない際に実施される「前頭筋吊り上げ術」の2の手術方法があります。
改めて基本用語をチェックすると、眼瞼挙筋はまぶたを上げる(開ける)ときに大きな力になる筋肉。瞼板は、まぶたの先端に付いてまぶたを引き上げる役割を担う板状の軟骨、挙筋腱膜は、この瞼板につながる組織を指します。

このほか、まぶたを上げる(開ける)際に補佐的に働くミュラー筋を縫い縮める「ミュラー筋タッキング術」などを行う医院もあります。


◼︎眼瞼挙筋腱膜前転術とは?

挙筋前転法は、信州大学病院の松尾清教授が広めたことから、「松尾式治療法」とも呼ばれています。
手術の手順としては、一般的には、局所麻酔を行なってから、「眼窩脂肪(がんかしぼう)」を包んでいる薄い膜である「眼窩隔膜(がんかかくまく)」の切開から始まります。麻酔が正常に効いていれば手術中の痛みはそれほどありません。切開後は、挙筋腱膜を確認して適正な位置まで前に引き出し(前転)、挙筋腱膜を瞼板に縫い合わせて再度、固定します。この手術方法は、ミュラー筋などの筋肉を傷つけるリスクを減らすことができるため、安全性が高く負担を最小限にする手術といわれています。

ただ、まぶたの切開を伴いますので腫れを避けることができず、1週間から10日前後まで、ダウンタイム(手術してから回復するまでの期間)が長引くことがあります。

投稿者: 高田眼科

2016.06.24更新

外斜視片目つぶりって?

「外斜視(がいしゃし)」とは、何かを見つめているときに、片眼がその対象を注視しているのに、もう片方の目が外側(耳側)へズレている状態をいいます。つまり、視線が片方だけズレてしまっているのです。両目の視線が合っている状態では、両目を同時に使って見る機能(両眼視機能)は正常ですが、片方の目が外側へズレてしまうと、片目でしか対象を見ていない状態となります。


常に片方の目が外斜視となっている場合を「恒常性外斜視(こうじょうせいがいしゃし)」、外斜視が発症する場合と発症しない場合がある斜視を「間欠性外斜視(かんけつせいがいしゃし)」と呼んで区別しています。「間欠性」とは「ときどき」という意味です。また、この両者は、間欠性から恒常性に移行する場合もありますが、日本人に多いのは間欠性外斜視です。

「外斜視片目つぶり」とは、この間欠性外斜視を発症しているときに、戸外の明るい場所や、まぶしい場所で、ズレている方の目をつぶるウインクのような症状を発する疾病を指します。このウインクのような症状を「片目つぶり」と呼んでいます。このような状態で、まぶたがたれ下がったような「眼瞼下垂(がんけんかすい)」に似た症状が現れる場合があります。


◼︎診断と治療方法

外斜視の治療は大きく分けると、手術による方法と手術以外の方法とがあります。どちらの方法が良いかは、斜視のタイプや患者さんの状況により異なります。具体的には、眼位(目の向き)のズレや、目の向きを変える「外眼筋(がいがんきん)」の働きなどを調べたうえで、どちらの方法が適切であるかを判断します。

軽度の場合は、コンタクトレンズやメガネによって両眼視機能を確保する方法もありますが、ズレている幅が大きく、両眼視ができにくい場合は斜視手術を行います。

手術では、外眼筋の付いている位置を調整することで、眼の位置を改善することを目的とします。外斜視は、外を見る筋肉が強いことを意味するので、(眼球を外転させる)外直筋を弱めるか、(眼球を内転させる)内直筋を強めることで、斜視の改善を目指します。筋肉を弱める場合は、筋肉のついている部分で一度切り離し、眼球の後ろの方に付け直すことで筋肉の張りを弱め、その作用を弱めます。強める場合は、余分な筋肉を切ってから眼球の前の方に付け直し、張りを強くします。


投稿者: 高田眼科

2016.05.20更新

「デュアン(Duane) 症候群」の症状は、大きく次の3つに分けられ、I、II、III型と呼ばれて分類されています。
I型は、片方の目の外転障害(眼球が外側に動きにくい)があり、内転はほぼ正常の場合が多いのですが、時折、内転障害(眼球が内側に動きにくい)もみられます。デュアン(Duane) 症候群の8割以上がこの型だといわれます。


「眼瞼下垂(がんけんかすい)」に似た症状が出て「偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)」と呼ばれるのは、このⅠ型のケースが多いようです。
II型は、Ⅰ型の「外転」とは逆に片方の目の内転障害(眼球が内側に動きにくい)があります。
III型は、Ⅰ型とⅡ型の両方の症状が一つになった型で、片方の目の外転(眼球の外側の動き)と内転(眼球の内側の動き)に共に障害が発生します。


症状はこのように片方の目に生じる場合がほとんどで、症例としては左側に発生する場合が多いようです。ただ、まれに両方の目に症状が生まれるケースもあります。
原因としては、多くのケースで「外転神経核(がいてんしんけいかく)」とよばれる脳神経核の欠損あるいは形成不全が挙げられます。神経核とは、中枢神経系(全身に指令を送る神経系の働きの中心となる部分で脳と脊髄からなる)のなかにある灰白質(かいはくしつ/ニューロン=神経細胞の細胞体が集まる場所)で、神経系の分岐点や中継点となっている神経細胞群を指します。

外転神経核は、12対ある脳神経の一つである6番目の脳神経で、「外直筋(眼球を外側に向けるための筋肉)」を支配します。デュアン(Duane) 症候群は、この外直筋の神経支配に異常が発生して起こる先天性の眼球運動障害とされています。

遺伝性が認められないことがほとんどですが、特定の家族に頻度が高く発症することもあり、遺伝形式は常染色体性優性遺伝が多いといわれます。また、聴力障害や脳神経麻痺などとの合併症を発症するケースも目立ちます。

投稿者: 高田眼科

2016.05.20更新

「下斜視(かしゃし)」とは、片方の目が正しく正面に向いているのに、もう片方の目が下側を向いている状態をいいます。
斜視にはこのほか、片方の目が内側を向く「内斜視(ないしゃし)」、外側を向く「外斜視(そとしゃし)」、上側を向く「上斜視(じょうしゃし)」があります。


斜視は、「外眼筋(がいがんきん/上斜筋・下斜筋・上直筋・下直筋・内直筋・外直筋)」の麻痺が原因になる「麻痺(まひ)性斜視」と、外眼筋麻痺以外の原因による「共同性斜視」とに分かれます。外眼筋とは、私たちが物を目で追う際に眼球を動かす筋肉です。外眼筋麻痺は、見る方向によって斜視の程度が変化しますが、共同性斜視は、見る方向によって斜視の程度が変化せず一定という点で大きく異なります。ただ、一般的に斜視という場合は共同性斜視を指し、麻痺性斜視は「眼筋麻痺」とも呼ばれます。


「眼瞼下垂(がんけんかすい)」に似た症状が出るため「偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)」に属する下斜視は、麻痺性斜視に属します。
麻痺性斜視の麻痺の原因としては、外眼筋そのものの障害、あるいは脳腫瘍などの疾患ができることで外眼筋を動かす指令を出す神経が圧迫されたり、糖尿病などによる脳の血管の障害を通して末梢神経の麻痺が生じるケースなど実にさまざまです。疾患によるものばかりでなく、脳に損傷が起きた場合も麻痺につながります。


外眼筋は、眼球を外転させる外直筋を支配する外転神経、上斜筋を支配する運動神経である滑車(かっしゃ)神経、この2つの筋肉以外の外眼筋の大部分を支配する動眼神経によってバランスをとりながらコントロールされています。そして、それぞれの神経核は脳と脊髄をつなぐ脳幹の中枢に支配され、その中枢はさらに 大脳前頭野の運動領に支配されるメカニズムになっています。

この神経核とは、中枢神経系(全身に指令を送る神経系の働きの中心となる部分で脳と脊髄からなる)のなかにある灰白質(かいはくしつ/ニューロン=神経細胞の細胞体が集まる場所)で、神経系の分岐点や中継点となっている神経細胞群を指します。このように外眼筋に関わる神経系統は複雑に張り巡らされていて、そのどの部分が障害を受けても筋肉が働かなくなって下斜視の原因となります。

投稿者: 高田眼科

2016.05.20更新

「チック症」とは、体の一部に突発的に起き、長時間にわたって反復持続する素早い運動あるいは発声を指します。また発症が18歳未満で、症状が4週間以上持続することと定義されています。

持続期間や症状により分類され、症状の持続が4週間以上12カ月未満の場合を「一過性チック障害」、12カ月以上持続し3カ月以上持続してチックが消失することがない「慢性チック障害」、さらに同様の持続期間でさまざまな運動チックと1つ以上の音声チックが続く重症な場合には「トゥレット症候群」と診断されます。


先に述べた「素早い運動あるいは発声」は、動き中心の「運動性チック」と、発声中心の「音声チック」を指します。また、それぞれ単純性と複雑性に分けられるのですが、次に分けてまとめました。こうした症状のなかで、まぶたが下がるケースもみられ、これが「偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)」に該当します。
〔運動チック〕
・単純性
まばたきを繰り返す、首を振る、顔をしかめる
・複雑性
モノにさわる、モノを蹴る、ジャンプする、スキップする
〔音声チック〕
・単純性
「あー」「うん」などの短い言葉を繰り返す、動物の鳴き声のような声を出す、咳払いする、鼻を鳴らす
・複雑性
コプロラリア:汚言(言うことがはばかられるような卑猥語や罵倒語を言う)、エコラリア:反響言語(人の言ったことを、ほぼそのままオウム返ししてしまう)

チック症は、外見では病気と判別しづらいため、故意で行っているのではないか、と誤解されることが少なくありません。また逆に、乱暴だなと思う行動や非常識と感じられる言動が、実はチック症の症状という可能性もあるのです。

チック症の原因ですが、これまでチック症は母子関係がもたらす心理的な要因が影響していると誤解されていました。そのため、チック症の子をもつ母親は自身を責める場合もあったのですが、現在は脳の障害によるという説が有力視されています。


小児期のチック症は珍しい疾病ではなく、多くは成長に伴って自然治癒していきます。しかし症状が慢性化し、より激しくなるとチック症と診断されます。
 

※本文文字数合計=863W

投稿者: 高田眼科

2016.05.20更新

「メージュ(Meige)症候群」の「メージュ(Meige)」とは、1910年にこの疾病を最初に報告したフランスの神経内科医、H.メージュの名に由来しています。

現在でもその原因は不明で、症状の定義にも若干の混乱があります。一般には、左右両側の「眼瞼痙攣(がんけんけいれん)」を主症状とし、「口・下顎(くちかがく)ジストニア」が存在する疾病です。ただ、眼瞼痙攣のみでメージュ症候群と呼ぶこともあります。正確な原因は不明なのですが、脳の神経回路の何らかの不調によるものとされています。 


眼瞼痙攣と聞くと、健康な人でもときに感じる、"ピクピクする"感覚を想像しがちですが、これが起きるのは「片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)」で、(36) [偽眼瞼下垂]の症状「片側顔面痙攣」で説明しています。眼瞼痙攣は、"ピクピクする"のではなく、まぶたを開けたり閉めたりする際に重要な働きをする「眼輪筋(がんりんきん)」が本人の意思に関係なく過度に収縮することで、まばたきが増え、目が開けにくくなり、光がまぶしくなるなどの症状を発する疾病です。さらに進行すると両眼を開くことができなくなりますが、そのため目の周りの筋肉を意識的にゆるめたり、収縮させたりすることで独特の表情をつくりだします。このときの症状が「眼瞼下垂(がんけんかすい)」に似ているため(8)眼瞼下垂は3タイプ[偽眼瞼下垂]とはで説明した「偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)」と呼ばれます。特に40~70歳代の中高年に多く、女性の方に多い傾向がみられます。


口・下顎ジストニアは、口とアゴを動かしている筋肉が何らかの原因で本人の意思に関係なく過度に収縮する症状を示します。そもそも筋肉の異常な緊張によって起きる様々な不随意(本人の意思に関係のないこと)運動を「ジストニア」運動と言います。

食べ物がうまくかめず飲みにくくなり、口が開かない、閉じられない、アゴや口、舌、唇が無意識にもぐもぐと動いたり歯を食いしばったり、など様々な障害が生まれます。メージュ症候群で先に説明した眼瞼痙攣も、特発性(原因不明)の局所性ジストニアに含まれます。

投稿者: 高田眼科

2016.05.20更新

「片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)」と読むこの疾病は、顔の半分が自分の意思とは関係なくピクピクと痙攣したり、引きつったりする症状を発します。原因は、顔面神経根部(付け根の部分)が血管(多くは動脈)と接触することで圧迫され、顔面神経が興奮することによります。

40~50代に始まり中高年における発症率が高く、特に女性に多く発症します。
最初は、片側のまぶたの周辺の軽い痙攣に始まりますが、このころの症状は疲れたときによくある、まぶたのピクピクに感じることもあるようです。しかし症状は徐々に進み、頬骨辺りから口元へと広がり、やがてアゴの下の筋肉も痙攣するようになります。また頻度も、最初は緊張したときなどに限られますが、徐々に痙攣する時間が長くなっていきます。そして一日中起きるようになり、就寝中もしばしば痙攣するようになります。


痙攣が顔の片側全体に及ぶようになると「目の痙攣がひどくて片目が開けられなくなる」事態になり、「物にぶつかる」「運転中に痙攣が起きると危なくて乗っていられない」あるいは「見た目が気になって人前に出られない」など精神状態にまで影響が広がり、生活に支障が出るようになります。また、痙攣するごとに耳鳴りが生じるようになるケースもみられます。



◼︎治療方法につて

片側顔面痙攣は、まぶたが下がる「眼瞼下垂(がんけんかすい)」のような症状を引き起こします。したがって(8)眼瞼下垂は3タイプ[偽眼瞼下垂]とはで説明した「偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)」と呼ばれます。

疾病自体は生命に関わるものではないため、放置しても差し支えありませんが、前述のように、対人関係に不具合が生まれ、視力に支障が出始めるとなると、仕事にも影響が及んでしまいます。そうなってしまうと、ご本人の気持ちにしたがって治療を考えるということになります。


片側顔面痙攣に対する治療法は、顔面神経根部を圧迫する血管を治療する手術があり、もう1つはボツリヌス毒素治療があります。ボツリヌス毒素は、食中毒の原因として知られるようになったボツリヌス菌の毒素ですが、微量のこの毒素を顔面の筋肉に注射することで、筋肉を麻痺させ、顔のひきつりなどを治療する治療法です。このボツリヌス毒素治療は、厚生労働省より「眼瞼痙攣」の治療薬としての適応が認可されています。


投稿者: 高田眼科

2016.05.20更新

「眼球陥凹(がんきゅうかんおう)」と読むこの疾病の「陥凹」とは、へこんだ状態やくぼんだ状態を示す医学用語です。「視神経乳頭陥凹(ししんけいにゅうとうかんおう)」などの名前も見られますが、これは視神経の網膜上の出入口である視神経乳頭が通常よりへこみが大きい場合を指す症状で「眼瞼下垂(がんけんかすい)」とは関係ありません。


事故など何らかの物理的な力が外から加わって、眼球を収めている頭蓋骨のくぼみである眼窩(がんか)の奥の眼窩壁が骨折し、眼窩内の脂肪組織や眼を動かす筋肉などがはみ出し、眼球を支えられなくなって眼球が下がってしまう症状を指します。また、頬骨(ほおぼね)の骨折によっても同様の状況を引き起こす場合があります。


見た目を復元しなければならないのはもちろんですが、放置しておくとモノが二重に見えるようになり、ときには吐き気をもよおすなどの障害に見舞われますので、いずれにしても早期の手術が必要になります。


眼球陥凹という名は、[後天性眼瞼下垂]の症状「ホルネル(Horner) 症候群」でも登場しています。眼瞼下垂が3つの徴候の一つの徴候に挙げられるホルネル症候群ですが、眼球陥凹もその一つとなっていて両者は密接に関連します。眼球陥凹は、症状を改善する手術を行った後、長期の経過観察を行った調査において陥凹の度合いが高まる再陥凹の症例が多数報告されています。再陥凹を見越した手術なども行なわれていますが、この方法には注意が必要となります。 


眼球陥凹は、眼瞼下垂と似た症状をもつ「偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)」に属します。これについては、眼瞼下垂は3タイプ[偽眼瞼下垂]とは で説明していますが、実は眼球陥凹にも「偽眼球陥凹」という疾病があります。同じように、真の眼球陥凹ではなく、みかけ上の眼球陥凹をこう呼んでいます。これは、栄養失調や加齢による変化を原因として眼窩の脂肪組織が減っていくことにより眼球の再陥凹がみられるものです。しかし、この症状にも眼瞼下垂と似た状態が伴うことがあります。


投稿者: 高田眼科

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当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるよう

な手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるような手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

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