2016.03.31更新

眼咽頭型筋ジストロフィーって?

収縮性をもって筋肉組織を形づくる細胞である筋細胞(きんさいぼう)の正常な機能が崩れて変性や壊死(一部分の細胞や組織の死)に至ってしまう「筋ジストロフィー症」。筋肉の病であるこの難病は、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」と密接に関係します。
(12)先天性筋強直性ジストロフィーや(27)後天性筋強直性ジストロフィーでも関係性について述べていますが、この「眼咽頭型筋(がんいんとうがたきん)ジストロフィー」は、前述した壊死などの特長がみられない点が異なります。


文字通り、物を飲み込んだり声を出すのに欠かせない喉の筋肉群である咽頭筋(いんとうきん)に障害が生じる疾病ですが、眼筋や舌の萎縮も半数以上にみられ、手足の筋力低下に広がることもあります。ただ、呼吸するのに必要な呼吸筋や、心臓を正しく拍動させるために収縮する心筋が侵されないので致命的な状況をもたらすことはありません。


発症時期は50代以降の中年以降から老年期にかけての年代に多く、眼瞼下垂から始まります。最初は片側の目だけに発症することもありますが、進行するにつれて両方の目に症状が生じます。また、眼球運動の神経経路もしくは外眼筋に何らかの病変があり、眼球の運動にも障害が出ます。これに、飲食物が飲みにくくなる嚥下(えんげ)障害も加わり、言葉が発しづらくなっていきます。
眼瞼下垂の程度が激しいときは状態に合わせた手術を、嚥下が困難なときは胃瘻(いろう)や誤嚥(ごえん)防止手術を実施することで症状の改善を目指すことができます。胃瘻とは、お腹の壁を切開して胃の中に向けて管を通し、食物や水分、医薬品を送り込むための処置です。また誤嚥とは、食物などが何らかの原因で、誤って喉と気管に入ってしまうことをいいます。


眼咽頭型筋ジストロフィーは、ほとんどの患者さんの原因が不明な難病で、現在のところ対症療法しかありません。また、呼吸障害が生ずるような重症になった場合は、可能な限り呼吸器の機能を回復・維持させる呼吸リハビリテーションや、人工呼吸法などを施さなければなりません。

投稿者: 高田眼科

2016.03.31更新

2020.3.27 記事内容を修正・更新しました。


 

「眼瞼下垂(がんけんかすい)」につながる「カーンズ・セイヤー症候群」の基本的な原因は、ブログ記事:[後天性眼瞼下垂]の症状「カーンズ・セイヤー (Kearns-Sayre症候群)」で説明しました。

 

ここではさらに具体的にカーンズ・セイヤー症候群をみていきます。


カーンズ・セイヤー症候群とは、眼瞼下垂を生じさせる外眼筋麻痺に加え、眼のなかで光を感じる網膜に異常 がみられる「網膜色素変性(もうまくしきそへんせい)」、場合によっては突然死も危惧せねばならない致死性不整脈である「心伝導障害」の3つの徴候が条件となります。

 

ただ、この3条件が揃わない不完全型もみられます。


ミトコンドリアの異常から発症するのですが、極めて稀有な疾病であり、小児も含め年代を選ばず発症します。

 

眼瞼下垂については、初期には片方の目に発症することもありますが、ゆっくりと進行するにつれて両方の目ともに眼瞼下垂となります。

 

遺伝性も明確ではありませんが、点突然変異(遺伝子の一つの塩基が置き換わる)の場合は母系を伝わって遺伝することがあるようです。

 


「難病情報センター」のWEBサイトにリンクされている「国立精神・神経医療研究センター病院遺伝カウンセリング室」の冊子によれば、カーンズ・セイヤー症候群もそのひとつであるミトコンドリア病は、2009年の10月に、国の難病対策の一つの「特定疾患治療研究事業」の対象として認められました。

 

この事業は、ある疾病にかかった患者さんに対し、決められた条件を満たす場合に医療費を助成し、難病の原因究明や治療法開発などを目指した調査研究の進捗を図るものです。

 

ミトコンドリア病と認定されるためには、定められた条件を満たす必要があります。


カーンズ・セイヤー症候群は、難病と認められているように、現在の時点では根本的な治療方法はまだ発見されていませんが、現在も治験中の薬剤も数種存在しています。

 

したがって眼瞼下垂も含め対症療法が主となっています。

 

たとえば、発作時はエネルギー消費を抑えるため安静・睡眠が奨励されます。

 

糖質制限と脂質優先摂取、バルプロ酸などのミトコンドリア毒を避けること、発作時にはL-カルニチン、コエンザイムQ、ビタミンB1・Cを中心とするビタミンカクテル療法を行う。

投稿者: 高田眼科

2016.03.31更新

2020.3.27 記事内容を修正・更新しました。


 英語表記の「Kearns-Sayre Syndrome」の頭文字を取って「KSS」とも呼ばれる「カーンズ・セイヤー症候群」は、「ミトコンドリア病」の一疾病です。

ミトコンドリアの働きが低下することが原因で起こる病気を総称しミトコンドリア病と呼び、カーンズ・セイヤー症候群もその中の疾患のひとつとなります。

 

ミトコンドリアはほとんど全ての細胞に存在する細胞内小器官であり、その最大の役割はエネルギー(ATP)の生合成である。

 

ミトコンドリアの働きが低下すると、細胞そのものの働きがエネルギー(ATP)不足により低下します。筋肉であれば筋力低下、神経であれば麻痺、肝細胞であれば肝不全となるわけです。

 

病気の主座がどこであるかによりミトコンドリア脳筋症(のうきんしょう)・肝症・心筋症などに分けられますが、全てのミトコンドリア病で全身の症状が発現する場合があります。

 

カーンズ・セイヤー(Kearns-Sayre)症候群の場合は、ミトコンドリアが異常によって筋肉の働きが低下して発症するもので、眼瞼挙筋に症状が出て、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」が出現します。



先に述べたように、ミトコンドリア病は、特に脳や脊髄にあたる中枢神経系や骨格筋にも影響度が大きいことから、それらの部位を示す「ミトコンドリア脳筋症」という病名でも呼ばれます。

 

眼瞼下垂をはじめとする症状を引き起こす「慢性進行性外眼麻痺(まんせいしんこうせいがいがんまひ)症候群/CPEO=Chronic Progressive External Ophthalmoplegia)」は、このミトコンドリア脳筋症に属する三大病型の一つで、さらに重症になった際にカーンズ・セイヤー症候群となります。


生物の授業で思い出される方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそもミトコンドリアとは、動植物や菌類などほとんどすべての生物の細胞に広く含まれています。

 

私たちの体は、たくさんの細胞でできていますが、人間のミトコンドリアは、全身の真核細胞(核膜で囲まれた核をもつ)に存在する細胞小器官で、細胞の一つ一つにあり、一つの細胞には数百個も入っていて、生命維持活動のためのエネルギーをつくる重要な役割を担っています。

 

それがミトコンドリアを、人間にとってのエネルギー工場やエンジン、あるいは発電所と表現する理由で、最近はアンチエイジングの視点からも注目を集め話題になっています。


人間が食事で取り入れた糖質(炭水化物)を消化酵素によって分解してできるブドウ糖と、呼吸によって取り入れた酸素。この2つを用いて二酸化炭素と水とエネルギーに変える働きをするのがミトコンドリアなのです。

 

こうして生み出されたエネルギーによって私たちは、体温を維持したり、心臓から全身に血液を送ったり、筋肉を収縮させるなどの基本的な活動を行っています。

 

したがって、ひとたびミトコンドリアに異常が発生すると、特に大量のエネルギーを必要とする脳や脊髄、骨格筋を中心に症状が生まれます。

 

こうして引き起こされる多くの症状のなかで、4本の直筋(内直筋、外直筋、上直筋 、下直筋)と、2本の斜筋(上斜筋、下斜筋)で構成される外眼筋の麻痺につながった場合に、眼瞼下垂を発症するようです。

投稿者: 高田眼科

2016.03.24更新

※2020.3.12 記事内容の修正・更新を行いました。


Horner(ホルネル)症候群とは?


「ホルネル(Horner)症候群」は、1869年にスイスの眼科医だったヨハン・フリードリヒ・ホルネルによって発見された疾病のため、その名をとってこう呼ばれています。


脳(視床下部)から眼球へと走行する頸部交感神経の経路が遮断された場合に発生する疾患です。この交感神経遠心路には3つの神経細胞がありますが、いずれの神経細胞に障害が生じてもホルネル症候群が発症し、また、若年から老年までどの年代でも症状がみられます。

 

さまざまな症状を特長としますが、目を中心として起きる症状としては、主に次の3徴候が挙げられます。

 


まず、瞳孔が過度に収縮する「縮瞳(しゅくどう)」です。

 

日常生活において瞳孔は、副交感神経によって支配される瞳孔括約筋(どうこうかつやくきん)の働きによって、光のある場所では収縮し暗闇では拡大して目に入る光を調節しますが、縮瞳になると暗闇のなかでも過度に縮まったままになってしまいます。


次に挙げられるのが「眼球陥凹(がんきゅうかんおう=眼球後退)」。眼球が、眼球の収まるくぼみである眼窩(がんか)内に極端に陥没する症状です。


そして3点めが「眼瞼下垂(がんけんかすい)」です。特に片方の目だけに眼瞼下垂が発症する場合が、ホルネル症候群の特長といわれます。

 

これは、損傷が起きた神経細胞と同じ側の目が影響を受けるからです。


これら目に関わる徴候以外では、顔面における発汗が減ることや、"のぼせ"や"ほてり"などの紅潮、虹彩異色症(こうさいいしょくしょう/左右の眼で虹彩の色が異なること、もしくは変色すること)などが、ホルネル症候群の特長とされています。

 


Horner(ホルネル)症候群の原因

自然発生する場合もあるホルネル症候群ですが、その原因は多岐にわたります。


肺癌をはじめ胸部に発症する腫瘍や、同じく胸部の大動脈が拡張する大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)、手術におけるメスによる侵襲(体を傷つけること)、さらに「内頸動脈解離(ないけいどうみゃくかいり)」が原因としてまず挙げられます。

 

内頸動脈解離とは、首にある頸動脈の壁の内側の一部が解離する、つまり裂けてはがれる疾病です。

 

さらに、頸部(首)や脊髄の疾患に、やはり頸部や頭部に受けた外傷に至るまで実に多くの原因が挙げられます。

 


生まれつきホルネル症候群がある「先天性ホルネル症候群」も存在します。

投稿者: 高田眼科

2016.03.19更新

2020.3.30 記事内容を修正・更新いたしました。


動眼神経麻痺って?


「先天性眼瞼下垂(せんてんせいがんけんかすい)」のほとんどの原因が、まぶたを上げる(開ける)ときに一番メインの筋肉である上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)の発育不良によるものです。

 

これを「単純性眼瞼下垂(たんじゅんせいがんけんかすい)」といいますが、「先天性動眼神経麻痺(せんてんせいどうがんしんけいまひ)」の動眼神経の障害も、原因の一つとして挙げられます。

 

このほかに稀なケースとして、常染色体優性遺伝により発症する 「眼瞼縮小症候群(がんけんしゅくしょうしょうこうぐん)」、さらに「 Horner(ホルネル)症候群」という、交感神経の障害が原因の眼瞼下垂も存在します。

 

(それぞれについては、別の眼瞼下垂症ブログ記事にて解説させて頂いておりますので、ご参照ください。)

 


動眼神経麻痺は、脳神経のひとつである「動眼神経」の障害によって生じる疾病で、これが「眼瞼下垂(がんけんかすい)」につながります。

 


「動眼神経」は、「滑車神経(かっしゃしんけい)」、「外転神経(がいてんしんけい)」の2つの神経と共に、眼球を動かす筋肉を支配しています。

 

そのなかで動眼神経は、眼球を鼻側(内側)方向に向ける「内直筋(ないちょくきん)」、上下に向ける「上直筋(じょうちょくきん)」と「下直筋(かちょくきん)」、外方向に回転させる「下斜筋(かしゃきん)」を支配しています。

 


さらに動眼神経は、外界の光を目の中に取り入れる瞳孔を調節する「瞳孔括約筋(どうこうかつやくきん)」と、先に述べたまぶたを上げる(開ける)上眼瞼挙筋まで支配しています。

 

そのため生まれつき動眼神経に何らかの障害をもって生まれると、赤ちゃんがまぶたを上げる力にも影響が及んで眼瞼下垂が生じてしまうのです。

 

特に動眼神経による眼瞼下垂は、瞳孔まで隠れてしまうような深刻な症状を引き起こしてしまうケースもあります。

 


赤ちゃんの視力と手術

赤ちゃんの瞳孔が、先天性動眼神経麻痺による先天性眼瞼下垂によって完全に隠れてしまっているような状況では、視力が正常に育たずに弱視になる可能性もあるため早期の治療が求められます。

 

視力は、生まれたばかりの時期は光を感じる程度で、生後6ヶ月になると視力が0.1ほどになり、乳幼児期に著しく発達します。

 

赤ちゃんのころからいろいろな物を見たり両親とふれあうことが脳細胞への刺激となって、視力の発達にも影響を与えます。



視力が正常に発達するためには、当然ながら両目を正しく使って見ることが重要になります。

 

ただ、そのために幼児期における治療を受ける際に注意したいのが、子どもの眼瞼下垂の手術は全身麻酔で基本行わなければならないという点です。

 

先天性眼瞼下垂の程度にもよりますが、全身麻酔の安全性や生活上の不便さなどを考えると、集団生活を行う就学前に相談されるのがよいかもしれません。

 

場合によっては手術が複数回行わなければならないため、慎重に進めてください。

投稿者: 高田眼科

2016.03.03更新

◼︎眼瞼下垂と眼瞼腫瘍

腫瘍(しゅよう)とは、一般的には「できもの」や「はれもの」などと呼ばれる症状を指します。もともと人体を構成していた組織のうち、普通は1個が制御を失って、その組織における自然な発育プロセスや秩序とはかけ離れて増殖するもので、「真性腫瘍(しんせいしゅよう)」とも呼ばれます。
この真性腫瘍には、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。前者は、腫瘍がある場所で限定的に大きくなってふくらんでいる状態を示します。後者は、周囲の細胞にまでより速く影響を及ぼし、全身に転移することもあります。ガンは悪性腫瘍に入ります。
まぶたに違和感やしこり=腫瘤(しゅりゅう)を感じた場合は「眼瞼腫瘍(がんけんしゅよう)」の可能性がありますが、硬さはもちろん、その症状はさまざまです。特にまぶたは、組織が複雑な構造になっているので多岐にわたる症状が現れます。
「眼瞼腫瘍(がんけんしゅよう)」は、腫瘍が原因であったり、筋肉自体が壊れてしまう「筋原性眼瞼下垂症(きんげんせいがんけんかすい)」に分類されます。
眼瞼腫瘍によって眼瞼下垂が生じる原因は、まぶたに腫瘍ができることで、その重みによって、まぶたを動かす筋肉が耐えられず下垂する可能性が挙げられます。


◼︎良性の眼瞼腫瘍のタイプ
まぶたの眼瞼腫瘍の多くは良性ですが、悪性の「眼瞼腫瘍」の場合もあります。瞼の異常で気づきますが、ほかの眼の疾病と間違えやすく注意が必要です。このページでは、良性の眼瞼腫瘍について紹介します。
(1)ものもらい:麦粒腫(ばくりゅうしゅ)まぶたにある脂腺や汗腺に細菌が入って感染し腫れた疾病。放置しても治る場合もありますが、対処が遅れると痛みを伴って膿むことがあります。/霰粒腫(さんりゅうしゅ)まぶたにあって脂肪を出す分泌腺(マイボーム腺)に脂肪が詰まって生じる炎症です。
※ものもらいは、繰り返し症状が現れる場合に腫瘍の可能性があります。
(2)眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ):皮膚に漏れた脂質を食べた細胞が増殖して生じます。黄色味を帯びて平たく盛り上がった腫瘍です。
(3)乳頭腫(にょううとうしゅ):皮膚の角質が増殖して発症します。まぶたの縁に、乳頭状の突起がいくつも現れます。
(4)脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう):皮膚の老化現象により出現するため、俗に"年寄りいぼ"などと呼ばれます。
(5)汗管腫(かんかんしゅ):汗を出す汗管が詰まって、いわゆるブツブツができる疾患で、思春期以降の女性のまぶたによく現れます。
(6)皮様嚢腫(ひようのうしゅ)/類皮嚢腫(るいひのうほう):いずれも、表皮などの上皮成分が皮膚の奥にめり込んでしまうことで発症します。  
(7) 母斑 (ほくろ) :メラノサイトというメラニン色素を作る細胞が高い密度で固まり、日焼けなどの刺激でメラニン色素を出すことで褐色から茶色の斑点として現れるものです。

投稿者: 高田眼科

2016.03.03更新

◼︎先天性筋強直性ジストロフィーって?

「先天性筋強直性(せんてんせいきんきょうちょくせい)ジストロフィー」は、国の指定難病の一つです。
「後天性筋強直性(こうてんせいきんきょうちょくせい)ジストロフィー」も存在しますが、先天性の場合は、新生児期あるいは乳児期の早期に発症され、より重症になるケースが多く呼吸不全を伴う場合もあります。
小児期から筋肉のこわばりが発生し、外眼筋(がいがんきん)、顔面筋(がんめんきん)など、まぶたとも関わる筋肉をはじめとする全ての横紋筋(おうもんきん)にみられます。横紋筋は、腕や足を動かす筋肉から心臓まで、ほとんどの筋肉が含まれますので深刻な難病です。したがってその症状は、「全身性筋緊張低下(ぜんしんせいきんきんちょうていか)」つまり、私たちの活動に必要な筋肉の張力が全身で低下するという症状を引き起こします。ただ、新生児期の症状に耐えた赤ちゃんは、成長と共に徐々に運動機能を高めていきます。残念ながら筋力の低下が回復することはなく、大半が知的障害を伴います。
「筋ジストロフィー症」という病名は聞かれた方も多いと思いますが、筋線維の(異常な物質が過剰に細胞内に沈着する)変性・(一部の細胞または組織が死ぬ)壊死などの進行を伴い、進行性の筋力低下がみられるこの遺伝子疾患の病型の一つではあるものの、特殊型とされるのがこの先天性筋強直性ジストロフィーです。



◼︎筋力低下と共に起こる眼瞼下垂

先天性筋強直性ジストロフィーは、2本ある遺伝子のうちのどちらかに異常遺伝子がある場合に発症する「常染色体優性遺伝(じょうせんしょくたいゆうせいいでん)」ですが、世代を重ねるごとに症状が低年齢化し症状が重くなるという「表現促進現象」を示すことでも知られます。「筋緊張性」と記されている場合もありますが、最近は「筋強直性」が使われています。
筋力の低下は全身性と記しましたが、両側顔面筋の筋力低下も当然招くため表情に乏しく、上唇が逆V字型(魚のような口とも表されます)になるのが特長です。「眼瞼下垂(がんけんかすい)」は、こうした顔面筋を含む全身の筋力低下により、多くのほかの合併症の一つとして発症します。
先天性筋強直性ジストロフィーの赤ちゃんの場合、母親が筋強直性ジストロフィーにかかっているケースがほとんどですので、診断ではまず母親の筋強直を遺伝子解析で検査します。フロッピー インファント(floppy infant)と呼ばれる、筋肉が柔らかくぐにゃぐにゃした赤ちゃんの場合は、まず先天性筋強直性ジストロフィーと疑って診断されるようです。

投稿者: 高田眼科

2016.03.03更新

◼︎後天性筋強直性ジストロフィーって?

「筋ジストロフィー症」という病名は聞かれた方も多いと思いますが、筋線維の(異常な物質が過剰に細胞内に沈着する)変性・(一部の細胞または組織が死ぬ)壊死などの進行を伴い、進行性の筋力低下がみられるこの遺伝子疾患の一つが先天性筋強直性ジストロフィーです。
「後天性筋強直性(こうてんせいきんきょうちょくせい)ジストロフィー」は、成人で最も頻度の高い筋ジストロフィー症であり、その名のとおり筋強直(きんきょうちょく)や筋萎縮(きんいしゅく)を特徴とします。また、国の指定難病の一つでもあります。この筋強直とは、ミオトニーとも呼ばれ、筋肉が一度収縮した後、もとのように弛緩するのに時間がかかることをいいます。例えば、手を強く握ったあと、スムーズに手が開かず時間がかかります。筋委縮とは、筋肉自体が小さくなってやせていく症状を指します。
後天性筋強直性ジストロフィー症は、多くの臓器に異常がみられる全身疾患でもあり、こうした症状のほかに、脱毛症(若はげ)や白内障、糖尿病に、性格異常などの症状が比較的高い確率でみられます。筋力低下が著しい場合はまず、この疾病が疑われますが、逆に軽症の場合は筋力低下が目立たないため、この疾病と気づかれず別の治療が進められてしまう場合も多いようです。
早ければ出生時から著しい筋力低下が現れる「先天性筋強直性(せんてんせい)ジストロフィー」も存在しますが、こちらはより重症になる可能性があります。


◼︎筋力低下と共に起こる眼瞼下垂

後天性筋強直性ジストロフィー症は、2本ある遺伝子のうちのどちらかに異常遺伝子がある場合に発症する「常染色体優性遺伝(じょうせんしょくたいゆうせいいでん)」ですが、世代を重ねるごとに症状が低年齢化し重くなるという「表現促進現象」を示すことでも知られます。
後天性筋強直性ジストロフィーで最も特長的な筋強直や筋萎縮による筋力低下症状で、早期からみられるのは、ペットボトルのフタが開けにくいなど手指の異常、つまずきやすくなるなど足に関しての異常といった、胴体から遠い位置の筋肉においてです。堅い物がかみにくい、寝た状態から頭を持ち上げにくいなどの症状もみられるようになります。
「眼瞼下垂(がんけんかすい)」については、こうした各所における筋力低下の症状や多くのほかの合併症の一つとして発症します。まぶたを閉じる際に使う眼輪筋(がんりんきん)の筋力低下や、眼球の向きを変える外眼筋(がいがんきん)の麻痺など、まぶたと関わる筋肉の異常も生じ、同時に眼瞼下垂も徐々に目立ってきます。眼瞼下垂のなかでも、腫瘍性病変・筋肉自体がこわれてしまう「筋原性眼瞼下垂症(きんげんせいがんけんかすい)」に分類されます。

投稿者: 高田眼科

眼瞼下垂なら 高田眼科併設眼瞼下垂治療センターまで

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な手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるような手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

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