2020.07.06更新

[実は分かりにくい睫毛内反症 眼瞼内反症、睫毛乱生の違い]


 

 眼瞼内反症、睫毛内反症、睫毛乱生のイラスト

逆さまつ毛は、睫毛内反症と眼瞼内反症、そして睫毛乱生と大きく3つに分けられます。

同じように睫毛が眼球(黒目や白目)に当たる状態のことを言いますが、内容や原因が微妙に異なっており、眼科医でも間違って覚えてしまっていることもあります。

眼瞼内反症は、加齢によって、皮膚と眼輪筋の緩みによって発生し、時には完全に瞼ごとひっくり返り、睫毛が目に当たる状態です。

強く目を閉じた際に瞼がひっくり返ることで出現する場合もありますので、注意が必要です。

次に、睫毛内反症は、幼児期特有の瞼の皮膚などのボリュームが多い状態により、睫毛全体が眼球の方向へ生えてしまう状態となります。


睫毛内反は、目線の位置によって(上を向いたり、下を向いたりすることで)、睫毛が当たるようになります。

加えて、睫毛乱生というのもあり、睫毛の生える場所(毛根の位置)に異常が出たり、睫毛の生える方向が不揃いになったりして、瞼の状態に関係なく、睫毛の一部が眼球に当たってしまう状態を言います。


睫毛乱生は、ある意味、瞼の病気ではなく、睫毛の病気だと言えます。


[手術について:睫毛内反症]


 まず、手術料金については、保険診療となります。

概算の費用ですが、


眼瞼内反症(皮膚切開法) 
1割負担片眼 約2,500円  2割負担片眼 約5,000円  3割負担片眼 約7,500円

となります。

これに、術前検査、術後の管理のための通院時の診察料、薬剤の費用が別途かかります。

子供の場合、医療費補助があれば、もっと安くなります。

浜松市在住の子供であれば、500円となります。


 

具体的に、手術についての詳しい説明ですが、基本的に切開法(Hotz法)と呼ばれる手術方法です。

一般的に睫毛内反症のケースでは、眼輪筋と眼窩脂肪が多く、言い換えれば、涙袋が多い方に見受けられます。

 睫毛内反のイラスト

こんな感じのような状態に、下眼瞼のふくらみによって、睫毛が上むきになってしまいます。

内反症の切開デザイン

下瞼に上のようなデザインをして、皮膚を切除し、眼輪筋を削り、必要であれば、眼窩脂肪を除去します。

内反症手術術後


術後は、図のように、二重の折り目のような傷が多少残ります。

下眼瞼の手術は、上眼瞼の手術とは異なっており、術後の傷が二重の奥に隠れず、そのまま見えることになります。
特に、Hotz法は、下瞼に傷跡をあえて、作るようにして、逆さ睫毛を治す手術となるため、特に目立つ傷となります。
大部分の方は、自然なシワのように見え、気にならなくなりますが・・・体質によっては、何年にもわたって残る方も稀にいらっしゃいます。
術後の管理をしっかりすることが非常に大事になるので、その点もご注意ください。

ここまでが、一般的な内反症(逆さ睫毛)の手術のお話となります。


小児の逆さ睫毛(内反症)については、通常、成長と共に改善する場合が多いという考え方を私は持っております。
したがって、高田眼科では、子供の手術は、概ね7~10歳ぐらいまで待つことが多いです。その間は、点眼、眼軟膏、必要に応じて、治療用コンタクトで様子をみることもあります。

成長期前の顔にメスを入れることのリスクも多少あると思いますが、内反症手術なら、そこまでのリスクではないとは思ってます。
大人と同じ、傷跡のリスクだと思います。
ただし、視機能(視力)に影響が出る場合には、今回の主治医の先生のように、小児でも手術を進める場合もあります。お子さんは、この部分に該当するのかもしれませんが、お子さんが手術適応なのかは、実際に診察をしてみないと分からないように思います。
実は、4歳児だと、通常、全身麻酔で手術を行わなければなりません。

もし、お子さんのケースが当院の診察で手術適応と判断できたとしても、

全身麻酔下での手術を日帰り手術として、高田眼科で手術をお引き受けするのは難しく、総合病院への紹介となります。

残念ながら、当院のようなクリニックでは、麻酔科医が在籍しているわけではなく、不測の事態への対応、入院対応ができないため、
子供の全身麻酔下での手術が難しく、総合病院での対応になるからです。

[眼瞼内反症手術について]


眼瞼内反症については、基本的に睫毛内反症のやり方に準じて、皮膚を少し多めにとり、瞼がひっくり返らないように、軟骨と靭帯、眼輪筋をしっかり調整することが重要となります。


[睫毛乱生の治療:電気分解
]


睫毛乱生のイラスト

睫毛乱生の場合には、瞼の構造に問題があるというよりも、睫毛が異常な生え方をすることが原因となります。

治療としては、異常な睫毛を生えなくすることがポイントとなります。

毛根ごと、瞼の皮膚を切除する荒っぽいやり方もございますが、毛根の電気凝固分解をお勧めいたします。


高田眼科(ひとみ眼科)には、Ellman 社製のサージトロン という高周波発生装置がありますので、毛根だけを綺麗に除去することができます。

局所麻酔をして、5分もあれば、簡単に完了します。

 

投稿者: 高田眼科

2016.08.15更新

※2020.3.12 記事の内容を修正・更新しました。


 

 肩こりからの眼瞼下垂アプローチ


ブログ記事:眼瞼下垂とテレビ(1)で紹介した「ガッテン!」にも同様の傾向がみられましたが、テレビには、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」を肩こりや頭痛との関連で紹介する傾向があるように思います。

 

ここでは、2つのテレビ番組を紹介しましょう。


■「サタデープラス」TBS/2015年5月23日放送


「目の老化を食い止め 若い目を取り戻せSP」と題し、"目の老化"という切り口で眼瞼下垂関連の情報を提供しています。

 


まずは、3つ以上あてはまると眼瞼下垂と設定された「眼瞼下垂チェック!」です。

 

チェック項目は、

(1)まぶたが下がってきた

(2)元気なのに「疲れてる?」「眠いの?」と訊かれる

(3)おでこのシワが深くなってきた

(4)頭痛・肩こりがひどい

(5)つまずくことが増えた の5つ。

 

それぞれに、

(1)は、筋肉がゆるんでくることで、まぶたが下がる、

 

(2)は、まぶたが下がると、疲れたり眠そうな印象が醸しだされる、

 

(3)は、前方が見えにくくなるため、おでこを使ってまぶたを引き上げようとする、

 

(4)は、おでこを使うことで筋肉(前頭筋)が緊張し、その筋肉が肩や頭の筋肉ともつながっているため肩こり・頭痛の原因になる、

 

(5)は、前が見えにくいためアゴを上げて見るので足元が見えにくくなり、つまずきやすくなる、というメカニズムが説明されています。

 

このほか、疲れ目対策になる簡単な体操も紹介されています。


■「世界一受けたい授業」日本テレビ/2012年7月14日放送


「頭痛・肩こり・不眠の原因はまぶたのたるみ!? 急増する眼瞼下垂症の恐怖!?」というタイトルで、眼瞼下垂が発症する仕組みや判別法、1円玉を使った、まぶたのたるみチェック法、日常生活での注意などが紹介されています。

 

日常生活でまぶたに負担をかけている行動として挙げられているのは、次の4項目でした。

 

(1)まぶたをこする/まぶたをこすることで眼瞼挙筋が外れて下がってくる。

 

(2)化粧品を落とすときにゴシゴシとこする/化粧落としでまぶたをゴシゴシこすって落とすのも同様によくない。

 

(3)つけまつげを引っ張って取る/つけまつげを取る際はぬるま湯でしめらせて、ゆっくりと優しく外す。

 

(4)コンタクトレンズの装着は下まぶたを伸ばす/コンタクトレンズを付ける際は上まぶたに触らず、下まぶたを伸ばして付ける。


この番組も、眼瞼下垂症の手術で肩こり・頭痛が改善した、という体験談を提供していて、他番組と同様、眼瞼下垂の肩こり・頭痛アプローチを展開しています。

投稿者: 高田眼科

2016.08.15更新

 ※2020.3.12 内容の修正と更新を行いました。


 

・ガッテン!の眼瞼下垂症への考え方のアプローチ


コンタクトレンズを使用する人口が増えたことや、人口に占める高齢者の割合が増加したことなどから「腱膜性眼瞼下垂(けんまくせいがんけんかすい)」や「老人性眼瞼下垂(ろうじんせいがんけんかすい)」の症状を発症する方が増えています。

 

こうした状況を反映して、テレビ番組で眼瞼下垂が取り上げられることが目立ってきました。

 

それぞれに、眼科医へ診察依頼が増える現象も引き起こした過去の代表的な放送事例から、その概要をまとめてみました。



■「ガッテン!」NHK/2016年5月25日放送
立川志の輔師匠が司会を務める人気の生活情報番組で、「医学がお薦め!メークで体が若返る劇的ワザ」という副題で放送されました。


まぶたが下がるとアゴを上げる習慣がつくことで首や肩が常に緊張した状態となり、首や肩のこりにつながるメカニズムを紹介。

 

およその手術料金の紹介も行われました。

 

番組では、まぶたのたるみを簡単にチェックする方法も紹介されています。

 

それは、(1)目をつぶって両方の人差し指で眉毛を抑え、動かないようにする(2)そのまま、まぶたを開いて瞳孔にまぶたが掛かっているかどうかで判断する、というものです。

 


また、下がったまぶたを上げようとして眉毛を上げる働きをする前頭筋(ぜんとうきん)に力が入り、その緊張が後頭部にまで広がることで頭痛につながる、という説明もされています。

 

そして背中の筋肉は全てつながっているため、こうした緊張が腰に影響を及ぼす、という説明内容で腰痛になる理由も語られています。

 

この辺りの詳しい説明は、ブログ記事:なぜ肩こりや頭痛になるの?を参照ください。

 


この番組は、番組名が「ためしてガッテン」であった当時の2008年4月2日にも、「医学で解明!顔若返り」と題して眼瞼下垂を取り上げています。

 

ただ、このときは眼瞼下垂の手術イコール頭痛や腰痛、肩こりなどの改善につながる、というメカニズムに重点を置き過ぎたため、眼科医も含めた論争に発展してしまった経緯があります。

 

当院としても、眼瞼下垂症手術の効能としては、単純に、まぶたが開くようになることで、視界が広がることはお話をしても、

 

眼瞼下垂症手術により、頭痛や腰痛、肩こりが必ずしも治るわけではないということを説明させていただいております。

投稿者: 高田眼科

2016.06.24更新

眼瞼下垂の古典ともいえる書籍

専門家向け・患者さん向けを問わず、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」に関する情報が得られる書籍を3回にわたってご紹介する3回目。入手が難しい書籍も含まれますが、今回は、医師向けの眼瞼下垂に関する古典ともいえる書籍と、一般向けの書籍の2冊を紹介します。眼瞼下垂の情報収集の一助となればと思います。

■「BEARD'S PTOSIS 眼瞼下垂」
メディカル葵出版/井出 醇 訳

Michel Beard博士によって1969年に初版が著されたという、いわば眼瞼下垂の古典といってよい書籍です。眼瞼下垂手術の原点がここにあり、当時は、わずか450例の経験から、この歴史的な取組みが行われました。眼瞼下垂治療の歴史を感じることのできる内容になっていますので、興味のある方は手にとってみてください。300ページに迫る大型本でメディカルイラストや白黒写真による術式の説明が満載です。

改定を担当した当時のCallahan博士の序文には次のように記されています。「多くの眼形成手術の中で、眼瞼下垂は一定した結果を得るのが難しいという理由で、最も興味をそそられるものだった。」
このような時代を経て眼瞼下垂治療は現在も進歩し続けていますが、この書籍は初版から数えて第四版(1990年)にあたる内容を、現役の眼科医である井出醇さんが翻訳されたものです。
専門的な内容を含みますが、患者さんと医師の間の話し合いの必要性、つまりインフォームドコンセント(手術などに際し、医師が正しい病状や治療方針を分かりやすく十分に説明したうえで患者との合意を得る)についても語っている点は一般の方にも興味深いでしょう。



眼瞼下垂のセミナーをまとめた内容

著者が行った眼瞼下垂のセミナーの内容をまとめたもので、編集スタイルに新しい試みが行われているのが特長である書籍をご紹介します。
■「眼瞼学 眼瞼下垂症手術」
メディカル葵出版/栗橋 克昭 著

現役の眼科医である栗橋克昭さんが、学会で眼瞼下垂のセッションを開催し、発表した内容をまとめたのが本書です。患者さんの生の声を通して手術の画像を把握できるという新しいスタイルをとっています。一つひとつの症例のエビデンス集でもあり、うつ病が眼瞼下垂症手術後に改善し治療薬が不用になった症例や、自律神経症状が改善した症例などが紹介されています。また、眼瞼下垂の検査に適した睫毛クリップ負荷テストについても説明されており、一般の方にも興味深い内容にふれることができます。

投稿者: 高田眼科

2016.06.24更新

3学会合同の診療ガイドライン

専門家向け・患者さん向けを問わず、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」に関する情報が得られる書籍を3回にわたってご紹介する2回目。入手が難しい書籍も含まれますが、今回は関連学会の共同編集による医師向けの書籍と、目の老化に関わる一般向けの書籍の2冊を紹介します。眼瞼下垂の情報収集の一助となればと思います。

■「形成外科診療ガイドライン」(6)頭頸部・顔面疾患: 頭頸部再建/顔面神経麻痺/眼瞼下垂症
金原出版/日本形成外科学会、日本創傷外科学会、日本頭蓋顎顔面外科学会 編
形成外科領域において、EBM(Evidence-Based Medicine=根拠に基づく医療)の視点で作成された「形成外科診療ガイドライン」シリーズ全7冊中の一冊に、眼瞼下垂についてまとめられた書籍があります。基本診療を明確化する意図のもとで国内外の論文からエビデンスを収集してまとめた、医師向けの一冊です。
日本初ともいわれる日本形成外科学会、日本創傷外科学会、日本頭蓋顎顔面外科学会の三学会合同による診療ガイドラインです。



一般向けに語られた自らのアプローチ.
現役の眼科医が表した眼瞼下垂関連の書籍、2冊を紹介します。それぞれに、自身の視点に忠実にまとめられています。

■「目は若返る 50歳からの眼科治療」
幻冬舎メディアコンサルティング/佐藤 香著

現役の眼科医である著者が提唱する「トータルアイケア」をベースとして、50歳を過ぎた方たちを対象に"目の老化"を防ぎ視力を取り戻すことをテーマにまとめられました。このなかで、白内障や緑内障、加齢黄斑変性とともに加齢による目の疾患の一つとして眼瞼下垂が取り上げられています。日常生活で使える目の老化予防ノウハウ(目の老化を未然に防ぐ50代からの予防のポイントQ&A)も紹介されています。 自分の目に関心がもてるような内容は、眼瞼下垂に関しても親しみやすく語られています。

■「眼瞼下垂診療アップデート」
星雲社/柿崎裕彦 著
柿崎裕彦・愛知医科大学病院教授が表した眼瞼下垂診療に関する解説書です。著者は、軽度の眼瞼下垂まで全て手術になる現状と距離を置き、マスコミの報道を含め、適正でない情報が飛び交うなかで眼瞼下垂という疾病の「本質」を冷静に見つめようとします。眼瞼下垂の実態を知ってもらおうという意図を明らかにし、確固としたエビデンスに基づいた眼瞼下垂手術を説明しようと試みています。

投稿者: 高田眼科

2016.06.24更新

眼科と形成外科のコラボレーション

専門家向け・患者さん向けを問わず、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」に関する情報が得られる書籍を3回にわたってご紹介します。入手が難しい書籍もあり、医師向けの術式が記述された書籍も含まれますが、眼瞼下垂の情報収集の一助となればと思います。

■「超アトラス眼瞼手術―眼科・形成外科の考えるポイント―」
全日本病院出版会/村上正洋・鹿嶋友敬/編

村上正洋・日本医科大学武蔵小杉病院形成外科部長と、鹿嶋友敬・群馬大学眼科研究室リーダーの両名が編者となって、形成外科と眼科の相互理解を目指してまとめられています。それは、形成外科医に対し眼科的知識と感覚を、眼科医には形成外科的知識と感覚を理解し知ったうえで治療に当たってほしいという願いが込められています。もちろん医師のために編集された内容なのですが、これから眼瞼手術を始めようとする医師を想定した内容にもなっており、眼瞼下垂についての知識を得たいという方にも有意義な書籍となっています。
症状別に、あるいは患者さんの年代別に術式をオールカラーの連続写真と詳しいメディカルイラストで解説される部分は、専門的かもしれませんが、眼瞼下垂手術以前の「目の基本」から、眼瞼下垂の基本知識などの情報は一般の方にも知ってほしい組み立てになっています。


医師向けと患者さん向けにまとめられた2冊もあります。
上記と同じように、医師向けに術式をまとめた書籍と、患者さん向けの基本知識がまとめられた書籍の2冊をご紹介します。

■「眼瞼下垂」
文光堂/久保田 伸枝著

著者の久保田伸枝さんは、帝京大学医療技術学部視能矯正学科客員教授。眼瞼下垂の手術について網羅された書籍のなかった2001年に出版されました。挙筋腱膜前転法を中心とする手術経験の集大成としてまとめられた医師向けの書籍です。眼瞼下垂の診断から治療まで、多数の症例がカラー写真とメディカルイラストで詳しく解説されています。実際の治療に役立つよう、症例の要約を付けている実践的な一冊になっています。

■「白内障 眼瞼下垂―日帰り手術でこう治す まるまるわかるQ&A」
JPS出版局/高田 眞智子 著
眼瞼下垂の基本的なQ&Aからスタートし、手術に関して、患者さん向けの基本的な知識を現役の眼科医が語っています。


投稿者: 高田眼科

2016.06.24更新

◼︎眼瞼下垂の患者さんの会

「眼瞼下垂(がんけんかすい)」という疾病は、まだまだ認知されているとはいえません。しかし、啓蒙と援助などを目的とした患者さんたちの組織は多くはありません。ここでは、神奈川県藤沢市に本拠地を置く「特定非営利活動法人眼瞼下垂の会」と、関連する医師の学会について紹介します。

「特定非営利活動法人眼瞼下垂の会」は、「眼瞼下垂の当事者さん同士、眼瞼下垂の子を持つ親御さん同士当事者さんと親御さんとお医者さんをつなぐために、そして、世の中の人たちに『眼瞼下垂症』という症状を知ってもらうために発足した患者会です。」と、WEBサイトでその経緯を語っています。さらに「眼瞼下垂の会は、当事者さんと親御さんが『眼瞼下垂とともに生きるお手伝い』を目指しています。」として、次の8項目を掲げています。

1.当事者とその親に眼瞼下垂の症状を正しく理解してもらう
2.正しい知識を持って納得のいく治療方法を選択してもらう
3.よりよい治療が受けられる病院情報の提供
4.当事者同士の交流と情報交換
5.当事者の親同士の交流と情報交換
6.一般層への認知度を上げて症状を正しく理解してもらい 就学・就職をしやすく、そして差別やいじめをなくす
7.医師とのネットワークを通じ眼形成の医療技術の向上8.眼瞼下垂についての調査・研究。

セミナー開催をはじめ、SNSを通じた多角的で積極的な情報発信を行っています。


◼︎眼瞼下垂関連の学会

次に、眼瞼下垂に関わる医師の学会について紹介します。
「日本眼科学会」は、「眼科学の進歩発展を図り、もって人類・社会の福祉に貢献することを目的として」1897(明治30)年に設立されました。事業内容として、次の10項目が挙げられています。
1. 学術集会の開催
2. 学術論文集・学術図書の刊行
3. 学術の振興および奨励
4. 眼の疾患に関する調査・研究の実施
5. 市民公開講演会の開催
6. 内外の関連学術団体との連絡及び協力
7. 専門医及び各種認定
8. 専門医生涯教育の推進
9. 臓器移植に関する運動の推進
10. その他目的を達成するために必要な事業

また、毎年、開催される「日本臨床眼科学会」では、特別講演、招待講演、シンポジウムなどが展開されています。
また、「日本小児眼科学会」は、「子どもの眼の疾患に関する医療と学問の発展を目的として設立」された学会で、ここでも眼瞼下垂が取り上げられています。

一般社団法人「日本形成外科学会」は、その事業として
1.学術集会の開催、
2.機関誌の編集、
3.発行、学術講習会の開催、
4.専門医の認定および更新、
5.認定施設、教育関連施設の認定を挙げています。

また、形成外科で扱う疾患として眼瞼下垂を取り上げています。
主に以上のような組織が、それぞれの立場で眼瞼下垂の患者さんへの支援や啓蒙、眼瞼下垂の治療へのアプローチを行っています。

投稿者: 高田眼科

2016.03.24更新

2020.3.30 記事内容を修正・更新しました。


 内眼手術後眼瞼下垂って?


「硝子体手術(しょうしたいしゅじゅつ)」、「白内障手術」、「緑内障手術」は、眼内を対象とした手術ですので、眼科では「内眼手術(ないがんしゅじゅつ)」と呼んでいます。

 

「内眼手術後眼瞼下垂(がんけんかすい)」とは、これらの手術が誘因となって発症する眼瞼下垂を指します。

 

まずは、それぞれの疾病について、簡単に説明しましょう。

 


①硝子体手術

 

硝子体とは、眼球のなかにある器官のひとつでガラス体とも呼ばれます。

 

無色透明なゲル状の組織で構成され99%が水分です。

 

この硝子体が混濁や出血をすることで網膜に光が入るのを邪魔したりすることがあります。

 

その場合には網膜剥離が合併していたりするので、緊急性が高く、硝子体とともに、出血などの濁りを取り除くと同時に、剥がれた網膜を復位する手術が硝子体手術です。

 

硝子体手術が必要なケースとしては、糖尿病網膜症に対する硝子体手術があります。

 

糖尿病網膜症は、進行すると、新生血管が発生します。

 

さらに、新生血管を取り囲むように増殖膜(線維性血管膜)ができます。

 

この「線維性血管膜」は網膜から立ち上がり、硝子体に癒着します。

 

増殖膜は、そのまま放置していると、網膜を引っ張るようになり、網膜剥離になります。

 

結果として、増殖糖尿病網膜症という段階になれば、硝子体手術が検討される理由となります。

 

②白内障手術


次に、白内障とは、カメラでレンズの役割をする水晶体の濁りによって、見にくい、まぶしい、かすむなどの症状を生む疾病です。

 

白内障手術を行うことで、濁った人工水晶体を超音波で取り除き、人工のレンズを入れることで、視力の向上を期待する手術です。

 

白内障は、進行すると、隅角が狭くなり、急激な眼圧上昇を引き起こします。

 

急性緑内障発作と言われる状況で、早急に白内障手術を行うことで隅角を広げ、眼圧を低下させることにより視神経の障害を防いで、症状の進行を抑制することができます。

 

③緑内障手術


緑内障とは、何らかの原因により、脳に色や形などの情報を送る視神経に障害が起こり、視野が狭くなっていく病気です。

 

言い換えれば、視神経が障害されることで、網膜からの電気信号(目で見た情報、視覚情報)がスムーズに脳に伝わらなくなる疾病で、ほおっておくと、病状が悪化して、視力を失ってしまいます。

 

厚生労働省の調査では、日本人の失明原因の第 1位を占める深刻な状況を呈しています。

 

治療は、点眼薬による療法やレーザー を照射して、眼圧を調整している房水の流出を促すレーザー治療をまず行い、改善しなかった場合に手術を実施することになります。

 

手術には、様々な手術方法があります。

 

基本的には、房水と呼ばれる眼球内の水を眼球の外へ誘導する手術となります。

 

最近では、インプラントとよばれるリコン製のチューブとプレートからなるデバイスを使った手術が行われるようになってきております。

 

これは、房水を眼内からチューブに通して強膜上のプレートに流出させ、プレート周囲の結合組織に房水を吸収させることで眼圧下降を得る手術です

 

トラベクレクトミーは代表的な濾過手術であり、強膜弁下から前房内へ房水流出路を作成し前房内から眼外へ房水を排出させることで眼圧下降効果が得られる手術です。

 

トラベクレクトミーは、優れた眼圧下降効果が得られ、病型や病期によらず施行できるため、第1選択となる手術であり、実際に、世界で一番多く施行されている手術となります。


内眼手術後眼瞼下垂が生じる場合

内眼手術後に眼瞼下垂が生じる場合は、高齢者に限定して術後に現われるケースと、年齢に関係なく手術侵襲(手術時にメスを入れられること)や術後の炎症反応が特に強かった際に発症するケースの2つがあるとされておりますが、詳細は分かっておりません。


前者の高齢者のケースは、手術が何らかの影響を及ぼして「老人性眼瞼下垂」が発症してしまうことによります。

 

後者のケースでは、まぶたを上げる際の動力となる「眼瞼挙筋」とその周りの組織が癒着することで眼瞼下垂が発症するもので、眼瞼挙筋そのものに障害が発生するわけではないとされております。

 

しかし、個人的には、手術操作による眼瞼挙筋への障害が原因と考えております。

 

内眼手術を行う際には、一般的に、開瞼器という器具を装着を使い、まぶたを閉じれない状態にいたします。

 

機械的に、無理やり開く形になりますので、その過程で、眼瞼挙筋腱膜が瞼板から外れてしまったり、腱膜が断裂してしまうと考えております。

 

事実、内眼手術後眼瞼下垂症を引き起こした症例のほとんどが、特段の眼瞼挙筋の炎症性の癒着を認められず、普通に眼瞼挙筋腱膜前転法によって、腱膜を瞼板に再固定する単純な手術で改善しております。

 

 

 

 

投稿者: 高田眼科

眼瞼下垂なら 高田眼科併設眼瞼下垂治療センターまで

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるよう

な手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるような手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

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