2016.05.20更新

2020.3.25 記事内容を修正・更新しました。


■片側顔面痙攣について

「片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)」と読むこの疾病は、顔の半分が自分の意思とは関係なくピクピクと痙攣したり、引きつったりする症状を発します。

 

原因は、顔面神経根部(付け根の部分)が血管(多くは動脈)と接触することで圧迫され、顔面神経が異常興奮することによります。

40~50代に始まり中高年における発症率が高く、特に女性に多く発症します。

 


最初は、片側のまぶたの周辺の軽い痙攣に始まりますが、この段階での症状は疲れたときによくある、まぶたのピクピクに感じることもあるようです。

 

日常診療において、「瞼(まぶた)がピクピクする」という症状を訴えて来院される患者様は多いですが、


瞼が痙攣(けいれん)しているからといって、眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)、片側顔面痙攣と判断することは出来ません。


実は、片側顔面痙攣(けいれん)において、瞼のピクピクとした症状だけを自覚することはほとんどないからです。


自覚症状でピクピクを感じるだけなのは「眼瞼ミオキミア」という状態であることが多いです。


眼瞼ミオキミアの原因については、全てが解明されているわけではありませんが、目の周りの筋肉(眼輪筋)が疲れて勝手に収縮を繰り返すものと考えられており、筋肉のむくみや凝りなどが神経を圧迫して、神経を走る情報に乱れが生じている可能性も指摘されています。

 

つまり、眼瞼ミオキミアと違って、片側顔面けいれんの症状は徐々に進行し、頬骨辺りから口元へと広がり、やがてアゴの下の筋肉も痙攣するようになります。

 

進行するという点で、眼瞼ミオキミアとは異なっております。

 

また頻度も、最初は緊張したときなどに限られますが、徐々に痙攣する時間が長くなっていきます。

 

そして一日中起きるようになり、就寝中も継続して痙攣するようになります。


痙攣が顔の片側全体に及ぶようになると「目の痙攣がひどくて片目が開けられなくなる」事態になり、「物にぶつかる」「運転中に痙攣が起きると危なくて乗っていられない」あるいは「見た目が気になって人前に出られない」など精神状態にまで影響が広がり、生活に支障が出るようになります。

 

また、痙攣するごとに耳鳴りが生じるようになるケースもみられます。



◼︎治療方法につて

片側顔面痙攣は、まぶたが下がる「眼瞼下垂(がんけんかすい)」のような症状を引き起こします。

 

したがって、眼瞼下垂症と区別するために「偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)」と呼ばれます。



疾病自体は生命に関わるものではないため、放置しても差し支えありませんが、前述のように、対人関係に不具合が生まれ、視力に支障が出始めるとなると、仕事にも影響が及んでしまいます。

 

そうなってしまうと、ご本人の気持ちにしたがって治療を考えるということになります。


片側顔面痙攣に対する治療法は、顔面神経根部を圧迫する血管を治療する手術があり、もう1つはボツリヌス毒素治療があります。

 

ボツリヌス毒素は、食中毒の原因として知られるようになったボツリヌス菌の毒素ですが、微量のこの毒素を顔面の筋肉に注射することで、筋肉を麻痺させ、顔のひきつりなどを治療する治療法です。

 

このボツリヌス毒素治療は、厚生労働省より「眼瞼痙攣」の治療薬としての適応が認可されています。

投稿者: 高田眼科

2016.05.20更新

2020.5.29 記事内容を修正・更新しました。


 

「眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)」は、まぶたの縁が眼球側に向かって倒れている(内反)状態になる疾病です。

 

内反とは、字の如く、瞼がひっくり返る状態になります。

 

高齢者に発症することが多く、主に下まぶたの方に症状がみられ、両目あるいは片目だけの発症もあります。

 

睫毛が眼球に当たることになり、非常に異物感が強く、辛い状況です。

 

逆さ睫毛と内反症のイラスト

 

下眼瞼において起こる眼瞼内反症は、上眼瞼とは発生の機序が異なっております。

 

まず、下眼瞼の内反症の機序を説明しますと、目のまわりを覆っているドーナッツ状の筋肉で、まぶたの開け閉めに関わるのが眼輪筋(がんりんきん)」なのですが、加齢にしたがって、皮膚組織と共にゆるんでしまいます。

 

さらに、眼球の周囲の脂肪眼窩脂肪が上眼瞼から下眼瞼の方へ移動することで下眼瞼のボリュームが増えてしまい、下眼瞼の縁が押し出されてしまうことで発生します。

 

上眼瞼については、眼瞼挙筋が働いているので、まぶた自体が下眼瞼の眼瞼内反症のように、ひっくり返るようなことはおこりません。

 

どちらかといえば、眼瞼下垂症が合併することで発生します。

 

眼瞼挙筋は、まぶたを引き上げると共に、睫毛を引き上げる作用もあるのですが、眼瞼下垂症が発生すると、この眼瞼挙筋の効果が薄まり、睫毛は、下に向いてしまいます。

 

さらに。眼輪筋、皮膚組織のユルミが合わさることで、睫毛が目にあたります。

 

つまり、皮膚弛緩性の眼瞼下垂症ともいえます。

 

つまり、上眼瞼の眼瞼内反症について言えば、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の症状が出るのですが、実際は「偽(ぎ)眼瞼下垂」と呼ばれ区別されます。詳しくは(8)眼瞼下垂は3タイプ[偽眼瞼下垂]とはをご参照ください。

 

眼瞼内反症は、まつげを抜くと一時的に症状が改善するのですが、まつげが生えると再発してしまいます。


一方で、加齢によって引き起こされるのではなく、生まれつき、つまり先天性の眼瞼内反症も存在し、日本人には多く見られます。

 

ふくよかな顔立ちで、まぶたの皮膚がふっくらしている乳幼児に発症することが多く、この皮膚にまつげが押されて眼球の側に向いてしまうことが原因となります。

 

成長するにつれて大人の顔立ちになると改善されるケースもありますので、小学校高学年を迎えても気になる場合は手術を選択することになります。



同じ「内反」が付く疾病として、眼瞼がひっくり返らず、まつ毛だけが内側に倒れてしまう「睫毛内反(しょうもうないはん)」と区別されております。

 

俗に「逆さまつ毛」といわれる症状で、本来は外側を向いているはずのまつ毛が内側を向き、眼球に触れてしまっている状態で、眼の表面(角膜や結膜に)を傷つけることがあります。

 

したがって、まつ毛が眼球に当たって痛みを感じますし、パッチリとした目の印象にならないなどの悩みが生じます。

 

乳児期から幼児期に多くみられ、軽度の睫毛内反は乳幼児では珍しくありませんし、通常は5~6歳までに自然に治癒しますが、小学校高学年になっても完治しない場合は専門医に相談してみてください。

 

一方で、壮年期以降にみられる逆さまつ毛の多くは、加齢による眼瞼内反症によるものです。

いずれにしても、眼瞼の構造に問題がある疾患と言えますので、手術による改善が一番といえます。

投稿者: 高田眼科

眼瞼下垂なら 高田眼科併設眼瞼下垂治療センターまで

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるよう

な手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるような手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

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