2020.02.27更新

しかめっつら

 

 

眼瞼下垂症手術においての痛みは、大きく分けて3つに分けられます。

一つは、麻酔をかける時の痛み(術前) と 術中に麻酔が切れてしまった痛み(術中)、そして、術後の痛みです。

当たり前のことかもしれませんが、この痛みを極力無くしているかどうか?をイメージして頂くことが病院選びでは大事だと思います。

通常麻酔は、1時間程度効くと言われておりますが、術中の出血が多い場合には、30分程度で痛み始めることも、しばしばです。

残念ながら、麻酔をかける際の痛みは、注射なので、どうしても仕方がありません。

当院としても、出来るだけ細い注射針を使い、麻酔液を室温に戻しておいて、皮膚を進展して、痛みを最小限にする努力をしております。

結果として、他院修正で来られた患者様には、前回の麻酔よりも痛くなかったと言っていただけることもあり、

また、歯科での麻酔とそんなに変わらないとも言ってもらえることも度々ですが、結局は、注射ですので、ある程度の痛みだけはご容赦いただければ幸いです。

患者さんから「麻酔は痛いですか?」と聞かれたら、「地味に痛いですが、そこまで痛くないと思います。出来るだけ痛くないようにします」と答えております。

 

逆に、術中の痛みというのは、高田眼科の場合、手術時間が両眼同時手術でも30分程度と非常に短いことが大変有利に働きます。

眼瞼下垂症手術の大原則として、追加の麻酔を行うとデザインが崩れます。 

手術に追加する麻酔が多ければ多いほど、術中の腫れが強くなり、結果として、術中に確認したデザインと実際の結果との乖離(かいり)が強くなります。

つまり、早い手術ほど、追加の麻酔がない分、術後のリスクが減ることになると考えられます。

眼瞼下垂症手術は、大変複雑な手術です。

手術に慣れているか?慣れていないか?によって、手術時間は大幅に変わりますが、そもそもが早くしようとする考え方を持つことが大事だと思います。

そして、ダウンタイムのこと、術後のデザインのこと、術中の痛みのこと、それらに対して、向き合った結果が、手術時間の短縮です。

手を抜くことではなく、無駄のない手術内容、つまり、切開、切除、剥離、止血、縫合などの操作の正確性などです。

そして、それを可能とするのが、手術における経験に基づく勘(カン)です。

結局、手術中に手を抜いてしまうと、術中のデザイン、術後の結果に現れます。

それは、術者としては、手術の失敗に繋がるわけですから、手を抜けるわけがありません。

術後の痛みについては、キチンと痛み止めを服用していただくことが大事になります。

最近では、しっかりご説明しているので、ほとんどないケースですが、

「先生、痛くなかったから、痛み止めを飲みませんでした。」と仰られる患者様が稀におられますが、実は、この痛み止めは、正式名称は消炎・鎮痛剤と呼びます。

鎮痛は、痛みを鎮める・・・そして、消炎はは、炎症を抑える・・・そういう意味です。

つまり、手術を行えば、かならず、炎症反応が起きて、術直後よりも一旦腫れます。

したがって、高田眼科では、実は、腫れ(ハレ)防止という目的で内服をして頂いております。

それも徹底してお願いしております。

ですので、痛くないから飲まなくても大丈夫というのは、大きな間違いなのです。

ちなみに、術後の痛みについての訴えは、高田眼科の眼瞼下垂症手術では、「痛かった」とか「痛くて寝れなかった・・」とかは皆無と言っていいほどありません。

結果として、個人的には、高田眼科の眼瞼下垂症手術の術後の痛みはないと思っております。

 

以上、まとめると、当院での眼瞼下垂症手術の場合、手術が早い分、術中の痛みの訴えは圧倒的に少なく、術後の痛みも無駄な手技で組織を痛めておりませんので、

術後の痛みが皆無となり、結果として、手術直前に行う局所麻酔の痛みだけ我慢していただければ、特に、問題がないと言えます。

もちろん、局所麻酔についても、限界はありますが、痛みが最小限になるように工夫もさせて頂いております。

 

エムラクリーム

最近では、特に、痛みが苦手な方には外用局所麻酔薬エムラクリームという局所麻酔クリームを塗布したり、リドカインテープを貼っておいたりすることで、対応するようにしております。

これを塗布することで、注射針を刺入した時の痛みが緩和できるようになりました。

注射針も、30G針(0.30mm)と非常に細い針を使用しております。 

 

 

投稿者: 高田眼科

2020.02.26更新

最近、よくご質問があるのですが、片目ずつ、日を分けて、手術をするべきなのか?

 

それとも、両眼同時に手術をする方が良いのか?

 

この点については、当院としては、圧倒的に、両眼同時手術の方をお勧めいたします。

 

理由としては、色々とあります。

 

実は、当院も開院当時は、片目ずつ手術をお勧めし、その方向で行っていたことが多かったですが、ここ数年は、

両眼同時手術で行うようにしております。

 

どうして、両眼同時に行うようにしているかと言えば、簡単に言えば、当院の場合、手術の成功率が上がるからです。

 

片目ずつの手術のメリットは、社会生活を続けながら、手術を行いやすいということです。

 

なぜなら、眼帯をしてしまえば、手術を行った状態を他人に見せなくても済むからです。

 

高田眼科開院当時は、このメリットを最大限考え、お勧めしておりました。

 

しかしながら、手術を終わったときの、左右差の発生を、両眼手術であるのであれば、片眼ずつの手術に比べ、さらに抑えることができます。

 

患者様への術前説明において、説明する例え話として、カレーという料理を使って、ご説明しております。

 

カレーは、時間が経ち、煮込めば煮込むほど味が変化し、美味しくなる料理です。

 

二つの鍋に、スパイスからカレーを作る際に、全く同じ味にしようとすれば、同時に二つのコンロで火にかけ、クミン、ターメリック、コリアンダーなどのスパイス、その他の材料等を等分に、そして、火加減も同じにすることが1番の方法だと思います。

 

つまり、今日作ったカレーと同じものを1週間後に作ると、スパイスの配合やら、さらに、味の変化を考えると大変難しいものだと思いませんか?

カレーの写真

 

眼瞼下垂症手術も、まさに、そんな感じで、手術直後からどんどん、見た目が変化していきます。

 

ですので、今日、行った右目の眼瞼下垂症手術を1週間後に同じように左目におこなうことは、意外にも難しいと思います

 

術者も人間ですので、毎日、少しずつ変化し、仕事の内容(手術の内容)にも揺らぎがあります。

 

その揺らぎをコントロールして、良い仕事へと昇華することは大事なことなのですが、

 

左右差をなくすことを考えると、その揺らぎが返って邪魔になります。

 

手術前に、術後の結果を保証することはできませんが、手術中に途中経過として、左右差が全くないことを基準に手術しております。

 

完全になくなったと納得するまで、微調整を行います。

 

その際の微調整を手早く出来るように独自の左右差の調整方法も編み出しております。

 

ですので、当院の左右左のないという基準は、手術顕微鏡で見て左右差が無い状態にまで持っていきます。

 

術後の経過により、様々な左右差が出てくるリスクは、当然あります。

 

例えば、麻酔の作用により、眼瞼挙筋の筋力に左右差が出てしまう場合、術後の瘢痕癒着などにより、二重がずれてしまうことなど様々です。

 

しかしながら、手術中に頼るべき基準は、手術中の左右差がないことです。

 

ちなみに、当院の手術は、両眼で30分ほどです。

 

実は、そのうち、10分が傷口(創部)の縫合です。

 

つまり、手術を開始して、20分ほどでデザインの確認が出来ることになります。

 

20分しか経っていなければ、当然、手術を行った眼瞼は、腫れておらず、手術後の落ち着いた状態に近いと言えます。

 

確認された患者様は、「こんなにも腫れてないとは思わなかった・・・」「あっという間に終わった・・・」と言っていただけますが、

 

この時点で、左右差がなく、綺麗に自然に瞼が上がっていれば、手術後の状態にも期待が出来ます。

 

では、逆に、手術に異常に時間がかかる術者の場合には、両眼同時手術を行うメリットがありません。

 

むしろ、デメリットとなります。

 

時間がかかれば、例えば、両眼1時間以上かかるようですと、必ず、麻酔が切れてきます。

 

切れれば追加せざるを得ません。

 

麻酔を追加した分、瞼は腫れ、影響でデザインが崩れ、手術のデザインの基点が取れなくなります。

 

また、手術で一番血腫を作るきっかけは、麻酔の注射です。

 

筋肉に注射すると、結構な頻度で血管にあたり、出血を引き起こします。

 

血腫になると・・・大きく、創部は腫れてしまいます。中々、止血も難しくなります。

 

個人的には、術中の出血は仕方ないにしても、血腫、言い換えれば、内出血を引き起こすことが一番避けなければならないことです。

 

まとめると、手術が早いのであれば、両眼同時手術が選択として最終的に左右差がなく、納得できる確率を上げられるので、一番お勧めできますが、術後、数日は、他人に気づかれる可能性があります。

 

それも、腫れない手術に注力している施設で受けられれば尚更です。

 

もし、眼瞼下垂症の病院選びで迷われているのであれば、手術時間をベンチマークに決定されても良いと思います。

 

当院は、手術時間の短さについては自信があります。

 

当院の手術時間の短さをお知りになりたいのであれば、こちらのブログ記事「最速の眼瞼下垂症手術(両眼:30分)はダウンタイムも少ない。」をどうぞ。

 

 

 

投稿者: 高田眼科

2020.02.20更新

impossible

 

「私、失敗しないから・・・・」と、米倉涼子さんが演じる天才外科医の有名な決め台詞があります。医師としたら、こんな台詞を吐くことは通常できませんが・・・・。

術者の能力のベンチマークとして、大事な要素として、再手術率があると思います。
どんな手術でも、一回の手術で、魔法のように完璧に直してしまうことが理想だと思いますが、どうしても、手術の結果、思わしくなく、その問題点を解決するために再手術を行わなければならない場合もあります。当然、計画に基づいた再手術を前提とした手術もあるかと思いますが、通常は、侵襲性のある手術ですから、一回で終わることが、当然の前提だと思います。

普段、自分自身、失敗しないと思って、眼瞼下垂症手術をしております。眼科医となり、眼瞼下垂症手術を始めてから15年以上、工夫に工夫を重ねて、失敗する要素を削り落とすようにしてきたので、その自信を持つことに至るようになりました(あくまで、個人的な自信っていう意味です。)。

当院の眼瞼下垂症のRe-Ope率(再手術率)は、数パーセントです。当院は、上手く行ってなければ、3ヶ月を待って、患者さんの希望を踏まえて、全員、再手術をさせて頂いておりますが、他院のリオペという特殊な条件がない前提で言えば、数えるほどしか、ありません。眼瞼下垂症手術において、こちから自分の手術の後始末を他院に紹介し、お願いすることもありません。もちろん、自主的に行かれることは可能性として存在しますので、実際に数件ですが、他院から情報提供を求められることがございます。(その場合も、大抵が他院修正の症例で、どちらかと言えば、ドクターショッピング的な性質の患者様が多いと認識しております。)

このように、当院が眼瞼下垂症手術に自信があるのは、いろいろと秘密があります。

①手術時間を可能な限り、短くする工夫
 当院の眼瞼下垂症手術は、両眼で、概ね30分~40分程度で終わります。これだけ、短い時間で行うには、出血を最大限抑え、手術の所作も、無駄なく、正確に行うことに集中しているからだと思います。手術時間を短くするために、雑に手術をするわけではありません。むしろ、緻密に丁寧にしないと出来ません。手術が早いだけで、内容に?(ハテナ)が付く手術ではいけません。瞼をキチンと綺麗に上げるためにすべきことを全てやりつつも、早く終わらせるということに価値があると思います。

②術中の結果確認を患者さん本人にキチンと行っていただくというルール
 当院では、眼瞼下垂症の手術の途中で、概ねデザイン的な要素が完成したら、患者さん本人に鏡を手に取っていただき、きっちり、左右差などが全くないことを確認していただきます。その確認をもって、皮膚を縫合することになります。このためには、手術中に、瞼が腫れてないことが前提になります。デザインが確認できないぐらい腫れてしまうようであれば、見せられません。ご本人の不安が増えるだけですから。つまりは、確認をして頂くこと前提にできるぐらい腫れさせない自信があります。術中の腫れが少なければ、当然、術後のダウンタイムも少なくなります。

③良い手術結果を出すための数々のテクニックの積み重ね
当院では、麻酔一つとってみても、麻酔の量は、必ず、左右で使う量が均等になるようにしてますし、使う麻酔の量も極力絞ります。
先に述べたように、手術時間が短いですので、術中の予定外の麻酔の追加は行いません。

麻酔をするということは、液体を注入することですので、膨れます。そうすると、デザインの差が出る原因となるからです。

そして、左右の差を微調整するためにオリジナルで考案した特殊な縫い方をすることで工夫してます。そして、その縫い方をすることで、三角目(テント状態)になることも防ぐことができると考えてます。

④症例ごとに手術内容を工夫すること

延べ、軽く1万件以上という手術経験から分かるように、多くのバリエーションの症例に対して手術を行っております。眼瞼は、個人差、個性ともいうべき、非常に多くのバリエーションがあります。
皮膚の余剰の量、眼輪筋、眼窩脂肪のボリューム、眼瞼挙筋の筋力、組織における筋張りの度合い、患者さんの性格・・・など様々な個性・・・バリエーションがありますので、症例ごとに、手術内容を合わせ込んでいかねばなりません。ただ、自分の中では、自然で綺麗な眼瞼になるためのカタチがあるので、それに左右差がないように寄せていく感じです。つまり、個性という名の異なる出発地点から、理想の状態という同一の目的地に向かうイメージです。そうすることで、単純な画一的な内容の手術ではなく、画一的な手術結果が出るように意識しております。

今は亡くなれてしまいましたが、恩師の二木裕先生の教えを踏まえて、独自に眼瞼下垂症手術を工夫し続けて、今に至っております。今では、二木先生がされていた手術とは、全く異なる手術内容になってはおりますが、本質の考え方はブレておりませんが、個人的には最高の手術が出来ていると考えております。

その自信があるからこそ、失敗しない(と思って)手術が出来ているのだと思います。

 

 

投稿者: 高田眼科

2020.02.19更新

筋膜リリースという言葉を聞いたことは、ございませんか?


当院の手術(TKD切開法)では、この筋膜リリースの概念を取り入れた手術を行っております。

 

(正確には、筋膜リリースではなく、ファシアリリースなのですが・・・後述させていただきます。)

 

それをTKDファシア剥離法と当院では呼称しております。


このことを言及して、眼瞼下垂症手術を考えているドクターはおらず、高田医師オリジナルの手術概念です。


さて、筋膜とは、筋肉繊維の周囲を包んでいるコラーゲン組織のことです。


すべての筋組織はお互いに滑りあうように動きます。

 

筋膜には筋肉を保護する役目、筋収縮時の滑りを助ける作用、血管や神経、リンパ管を支えて通過させる通り道を確保する機能などがあります。


しかしながら、筋肉を包んでいる筋膜のみを主体的に考えられていることが多いのですが、

 

学問的には、筋肉だけでなく、骨や神経、血管、脂肪、内臓臓器など、それぞれの異なる組織臓器の間に筋膜と同じようなコラーゲン組織があり、筋膜とともに、それらを広く含めて、ファッシアと呼ばれております。


英語では、fasciaとなりますが、これに対応する日本語が存在せず、便宜上、筋膜とされておりますが・・・

 

このファッシアに問題が起こると、他の組織とのコラーゲン繊維の一部に、癒着とも言える架橋構造が過剰に出来てしまい、本来はスベスベしていて、滑らかにスライドする状態が正常なのですが、

 

そこに引っ掛かりができてしまうことで、動きの柔軟性がなくなってしまいます。

 

これが、先天性に起こっている場合もあったり、手術や炎症、運動不足、加齢などにより後天的に起こる場合があります。


例えば、柔軟体操をすると、段々と体が柔らかくなるのですが、柔軟体操により、ファッシアがほぐれて、カラダが柔らかくなるからだと言えます。

 

そこで、筋膜リリースはは、近年、整体の世界で盛んに謳われるようになりました。

 

特殊なマッサージを行うことで、この筋膜の委縮・癒着を引き剥がしたり、引き離したり、こすったりすることで、正常な状態に戻すことを言います。

 

筋膜リリースは、日本語に翻訳され「筋膜はがし」と呼ばれる理由もここにあります。

 

一部の整形外科では、より直接的に、超音波(エコー検査)下で筋膜に生理食塩水を注射し、肩の筋肉の筋膜の癒着を剥がすことを肩こりの治療として行っております。

 

先日、「美と若さの新常識~カラダのヒミツ~」というNHKの番組で、「貴重映像!ファッシアの正体」:(2019年7月 BSプレミアムで放送)でファッシアが特集され、ファッシアの映像がありました。

 

ファシア画像

 

番組で使われていた画像をお借りましたが、この画像でみられる網目状の組織がファッシアで、組織に横ずれや縦ずれの力が働いたときに、動き過ぎないように固定し、その後、元の位置に戻すように復元させる構造物です。

  

眼瞼の場合、眼輪筋、眼瞼挙筋、ミューラー筋と3つの筋肉が、皮膚や眼窩脂肪、瞼板などの組織を含めて、多くの組織がミルフィーユにような形で折り重なっております。

 

当然、それらの組織の境界を隔てるような形で、眼窩隔膜や筋膜、結膜、そして、ファッシアが存在しております。

 

一般に、眼瞼下垂症の原因は、眼瞼挙筋腱膜やミューラー筋が瞼板から外れてしまったり、途中で断裂したりすることで発生すると理解されております。

 

しかしながら、そういった眼瞼挙筋腱膜に異常がないのに、眼瞼下垂症の症状、つまり、瞼の上げ辛さを自覚され、眼瞼挙筋の修正のみの手術を受けられてる方が多くいらっしゃいます。

 

実は、それらのケースの中に、眼瞼挙筋腱膜の問題ではなく、このファッシアが癒着し、瞼を引き上げることの抵抗が強くなってしまうことで、眼瞼下垂症になっていることがあります。

 

この場合は、この癒着をしっかり剥がすことを行わないと、無理のない開瞼は可能となりません。

 

開瞼におけるファッシアの引っ掛かり問題を解決せずに、問題のない眼瞼挙筋腱膜を強く引っ張り上げる前転(タッキング)を行っても上手く治りません。

 

眼瞼下垂症の術後後遺症で、瞼の引きつり、違和感が長期に続くケースの中には、この癒着を剥がさず、無理やり、問題のない眼瞼挙筋やミューラーを引っ張ることでの引きつりが原因のことがあります。

 

(術直後〜術後3ヶ月ぐらいの期間の引きつりは、切開創の引きつりが原因で起こりえますが、3ヶ月以上続く場合は、このファシアによる癒着の解放不足が原因であることを考慮に入れるべきだと考えます。)

 

解剖学的には、眼瞼挙筋(腱膜)と眼窩脂肪との境界面に網目状のコラーゲン組織です。実際には、綿菓子のような蜘蛛の巣状の結合組織です。

ファシア解剖

 

ファシアには、トリガーポイントがあると言われております。

 

このファシアに負荷がかかっていると、痛みを感じると言われております。

 

ファシアと眼瞼挙筋(腱膜)との接合を剥がしてから、タッキングを行うことが、術後のツッパリ感を抑えるために大事なことです。

 

車で例えると、ブレーキが壊れてて、ずっとブレーキを引きずっている状態で加速しないのに、より強くアクセルを踏んで車を加速させてようとするようなものです。

 

当然、そんなことをすると、車に負担がかかり、壊れてしまいます。


そして、この問題を直すのであれば、最初に行うべきは、ブレーキの引きずりを直すことだと思います。言い換えれば、ファシアによる引っ掛かりをリリースすることが大事なのです。

 

眼瞼下垂症の失敗症例は、このブレーキの引きずりとも言えるファッシアの引っ掛かりを無視して、眼瞼挙筋腱膜を引っ張りすぎることで、結果、過矯正になったり、また、ファッシアによる復元力で、術後の戻り・・・つまりは、下垂が再発しているからではないかと考えます。

 

高田眼科の眼瞼下垂症の術後の状態が非常に自然で綺麗だと言われるのは、人それぞれによって、眼瞼下垂症となっている原因が違うので、その原因に合わせて適切に手術の内容を調整しているからですが、

 

高田眼科の眼瞼下垂症手術では、この筋膜リリース、ファッシア剥がしを全例に行うことで、かなりの手術成績を出せるようになりました。


ファッシアを剥がすことで、瞼の開瞼運動における引っ掛かり(抵抗)をなくしている分、瞼の眼瞼挙筋の前転(タッキング)をより緩くすることが出来るので、術後の瞼の引きつり感が非常に少なくなります。

 

特に、先天性眼瞼下垂症のケースでは、このファッシアの問題を改善することが大事です。

 

つまり、先天性眼瞼下垂症のケースでは、眼瞼挙筋腱膜が強固なファッシアに変化しており、加えて、先天性眼瞼挙筋の特徴である”挙筋機能が少ない”上に、引っ掛かりが強くなり、通常の眼瞼挙筋前転法では十分な術後の開瞼幅が得られません。

 

しっかり、術中に、このファッシアをほぐすことで、術後の問題の多い筋膜移植術に頼らず、通常の眼瞼挙筋腱膜前転法で、良好な手術結果が得られております。

 

筋膜(ゴアテックス)移植よりも、眼瞼挙筋前転法の方が審美的にも圧倒的に優れていると思います。

 


次回は、実際に、手術中の眼瞼ファシアを実際に見ていただいた上で、TKDファシア剥離を理解していただきたいと思います。

 

>>眼瞼下垂症の新しい手術概念:ファシアリリース(剥離)法について 後編

 

 

投稿者: 高田眼科

2020.02.17更新

眼瞼下垂症手術を受けることを検討される際に気になることは、

①手術が痛いのか??

②ダウンタイムに時間がかかるのでは??

③術後の結果に満足できるのか??

だと思います。

この3つを解決するための大事な要素として、私は手術時間の短さだと考えます。

最近の当院の手術時間は、片眼15分ほどです。つまり、両眼で30分程度です。

尚、出血がすくなければ、30分を切ることもあります。

一般的な眼瞼下垂症手術の所要時間は、概ね両眼で1時間〜2時間だと思います。

ちなみに、下の写真は、先日、浜松労災病院でおこなった手術ですが、

麻酔時間が34分で、手術時間は、ダイオードの関係で、分の単位が消えてますが・・・

麻酔時間の34分よりも短い時間で終了しております。

 

時計表示 

このことが、何を意味するのかといいますと、

①手術時間が短いということは、手術中に麻酔が切れません。

言い換えれば、1時間ほど(早いと30分ほど)で切れてしまう局所麻酔が効いている時間内で手術が終わります。

結果として、手術中に痛みで苦労することがなくなります。

 

②ダウンタイムの長さは、手術時間の長さに比例いたします。単純に、手術に時間がかかれば、その分、

余計な負担を組織に与えてしまい、組織の炎症が強くなり、結果として、腫れてしまいます。

術中に腫れれば、腫れるほど、ダウンタイムが長くなってしまいます。

 

③当院は、手術中、デザインが決まった段階で、手鏡を使って、ご自身で確認をすることができます。(必ず、確認していただいております。)

それも、手術が始まって、20分ほどで両眼のデザインが決まりますので、ほとんど腫れてないような状態で確認をしていただけます。

術中に確認されたデザインが術後の完成のデザインに、近いので、よっぽどのことがなければ、ズレもありませんので、結果として、

術後のデザインの不味さ(形の問題、左右差の問題)が起こることが、相当に少なくなります。

 

④当院の眼瞼下垂症手術は、30分という短さではありますが、内容を少なくしたりは致しません。

たとえば、皮膚切除、眼輪筋切除、ファシア剥離、脂肪切除、眼瞼挙筋腱膜のタッキングなど、必要な内容は全て行います。

もちろん、必要にないことは行いませんが・・・デザインを決める際にも、手術顕微鏡を使い、mm単位以下のオーダーで、左右差を調整したりしております。

 当院は、常々、手術のスピードを早くするために出来ることを10年間研究してきました。

しかしながら、いくら手術が早くても、正確性のない雑な手術では意味がないからです。正確性と丁寧さに配慮をしつつ、手術を早くすること。

そのために出来ること・・・・・最速の眼瞼下垂症手術を極め尽くしていきたいと思います。

 

 

 

 

投稿者: 高田眼科

2020.02.13更新

多くの眼瞼下垂症手術を行っていると、術後、腫れが強い方と弱い方と様々です。

言い換えると、ダウンタイムが長引く方と、短い方と別れます。

どんな人でも、「普通の生活を行って支障がなくなるまでの期間」、つまり「ダウンタイム」と呼ばれる時期が少ない方が嬉しいかと思います。

今回は、このダウンタイムを短くするために、手術を受けられた方がすべきこと、逆に、すべきではないことを説明していきたいと思います。

以下のアドバイスに従っていただければ、手術後の社会復帰が早くなり、患者さん本人も、その家族も、そして、術者もハッピーになると思います。

 

まず、術後当日〜3日は、出来るだけ血圧を上げない(血流を良くしない)というイメージで、安静にしておいてください。

血圧が上がれば血流が良くなり、そして、傷口からの出血が酷くなり、最悪は、止まらなくなり、翌日、傷口を再度開いて、止血操作が必要になってしまうこともあります。

また、腫れというのは、炎症反応による浮腫です。この炎症反応は、言い換えれば化学反応です。化学反応は基本的に温めると反応が進み、冷やすと反応は緩やかになります。

つまり、手術後で一番大事なことは、いかに傷口を冷やすか?です。しっかり、冷やすことで、炎症反応は少なくなり、結果として腫れません。それも、術後早期に冷やしていただくことが肝要です。

当院は、県外の方を日帰りで手術することが多いのですが、できれば、手術当日は、市内のホテルをとっていただき、冷やしていただくことを推奨しております。諺(ことわざ)に、『鉄は熱いうちに打て』という言葉がありますが、『傷口は腫れる前に冷やせ』です。

いったん、腫れてしまってから冷やしても意味がないのです。

冷やすにあたっては、当院では、メオアイスというアイスマスクを使っていただいております。

メオアイス画像

 

このメオアイスを使うことで、効率的に冷やすことが出来ますので、メオアイスを採用してから、格段にダウンタイムが短くなったことは今でも覚えてます。(尚、高田院長は、このメオアイスの開発にあたってのアドバイザーでした。)

もし、メオアイスがない場合には、保冷剤をガーゼで包んで、優しく傷口の上から当てて、冷やして頂くと効果的だと思いますが、「熱さまシート」や「冷えピタ」などの冷却ゲルシートは実際の冷却効果はなく意味がないので、お気をつけください。

 

次に、術後4日目〜抜糸(14日目)までは、当院の場合、トラネキサム酸という内服を処方しております。これは、傷の赤みを抑え、ケロイドになることを

抑える目的で処方しておりますので、これをしっかり飲むことが大事となります。処方されていない場合には、主治医の先生に処方していただくようにお願いすると良いでしょう。

あとは、ステロイド軟膏の塗布も術後2日目から抜糸後2日目(術後16日目)まで、しっかり傷口に塗っていただくこと。

最近では、怪我の治療として、傷口を軟膏でベタベタにした状態でサランラップで巻いて、創傷治癒を早める治療法(サランラップ療法)というものがありますが、眼瞼の場合には、そういうことが出来ない代わりに、軟膏でベタベタさせた状態、湿潤になった状態にし、傷口を乾かさないようにすることで、傷口の治癒を助けることが大事です。しかしながら、軟膏は、目の中に入っても大丈夫なのですが、軟膏の油分で視界がボヤけてしまうことがネックになりますが、我慢して塗って頂くことが大事になります。

 

術後当日〜術後3ヶ月目まで、眼瞼下垂症は美容的な要素が強い手術ですので、この手術を受けられる患者様のキャラクターとして、傷口を鏡を見ながら、触ったり、引っ張ったりすることです。

化学反応

炎症反応は、化学反応と先ほど述べましたが、化学反応を亢進させる要素として、混ぜること、つまり、傷口を揉んだりすると、炎症物質が混ざり、より炎症反応が強くなります。したがって、出来るだけ触らずに、そっとしておくことが大事になります。傷口の炎症反応が長引くと、ケロイド(瘢痕)の状態になり、二重ラインが崩れたり、余計に美的要素が台無しになってしまいます。

 

残念なことに、一旦、ケロイド状態になってしまうと、対応方法としては、ステロイド注射と行うか、手術でケロイド組織を切除しかなくなり、非常に治療が困難を極めます。この状態になると、術者も患者本人も不幸なので、最大限、傷口を触らないことに注力してください。

最後に、眼瞼下垂症の術後の仕上がりを左右する要素として、8割程度は術者の手術内容によるもので、意外にも、2割程度は、術後の管理によるものです。

術後の管理が悪ければ、せっかくの良い内容の手術も、結果として台無しになってしまうわけです。

 

当院では、非常に多くの眼瞼下垂症手術を手がけてきましたが、患者様のキャラクターにより、手術結果が変わることを経験します。それは、神経質過ぎてもいけませんし、雑過ぎてもいけません。推奨される術後の管理をキッチリ行えるタイプの方が一番結果が良いのです。

例えば、神経質すぎる方は、仕上がりにこだわりを持ち過ぎて、術後、ことあることに手鏡を持って、傷を眺め、押さえてみたり、引っ張ってみたりと繰り返し、せっかくの手術が崩れさせ台無しにされてしまうパターンもあります。

雑な方は、論外だと思いますが、軟膏を塗らない、傷口をすぐに濡らしてみたり、傷口の上を化粧してみたり、コンタクトを許可を得ずに使用してみたり・・・枚挙に遑がありません。

大事なことは、傷口に悪そうなことは絶対に行わない。気になることは、主治医に問い合わせて、確認されると良いと思います。

術後の管理を大事にしてる外科医ほど、術後の診察を頻繁に行っていると言えます。やりっぱなしにせず、しっかりと術後の管理を行うことは、眼瞼下垂症手術に限らず、どんな手術でも術後管理は、非常に大事なことです。

 

当院では、県外の日帰り手術などで物理的に難しい場合をのぞいて、

手術翌日、手術1週間後、手術2週間後(抜糸)、手術1ヶ月後、手術2ヶ月後、手術3ヶ月後と細かく診察を行うこととしております。

手術の経過において、ご本人が感じられることは、日々変化していきます。そして、疑問も含め、要望も出てきます。そのことに対して、キチンとお答えしながら、術後の管理に

注力をすることが大事で、それらを含めて、最高の眼瞼下垂症手術だと考えております。

 

投稿者: 高田眼科

2020.02.13更新

さて、TKD切開法について、通常の切開法と何が?違うのか?分からないと思います。

多くの瞼を見てきて、出来るだけ自然な二重を作るために必要なのがTKD切開なのです。

他院術後トラブル、特に美容外科手術での重瞼術で、当院にご相談に来られる患者様の多くが二重幅が広すぎてしまい、それを狭めて欲しいという内容です。

その原因は、切開デザインに問題があります。

考えるに、一般的な美容外科では、重瞼術は埋没法と呼ばれる細いナイロン製の糸で瞼を縫うやり方です。

その際に設定されるのが、下記の絵のようなデザインです。

TKD切開法 比較

 

そして、そのような美容外科のDrが皮膚切開による重瞼術をデザインする際には、その埋没法で縫合する際と同じに行うデザインが多いです。

埋没法では柔らかく問題なかった二重のデザインも、切開法だとクッキリ出過ぎてしまい、不自然に幅広の二重が出来上がる形になります。

したがって、切開法で、自然で優しい二重を作ろうとするには、出来るだけ狭目に設定した切開線が大事となります。

私は、多くの広すぎの二重幅を縮小する手術を多く行う中で、TKD切開法に繋がる切開デザインを見つけました。

つまり、幅広の不自然な二重の幅を狭くする手術を行うために始めた切開手術です。

他院で、TKD切開を行わない理由は、なぜなのか?それぞれの事情はあるかと思いますが、

①TKD切開のライン状には、血管が豊富なので、術中に出血が多くなってしまいます。

 →当院の場合、卓越した止血テクニックで、術中の出血を最小に抑えることができます。

②TKD切開だけでは、自然な二重にはなりません。むしろ、奥二重になってしまいます。

 →皮膚、眼窩脂肪、眼輪筋などをキチンと処置した上で、自然な二重を作っていきます。その加減が、とにかく難しいのです。

 

当院は、基本的には、保険診療を基礎とした眼瞼下垂症手術に特化したクリニックです。そういった眼瞼下垂症手術に求められることは、

出来るだけ、人相を変えない、優しい印象を与える目だと思います。

美容手術を受けられる患者様のニーズには、ハッキリとした幅広の二重を求められる場合もあるかと思います。

当院でも、自由診療扱いとなってしまいますが、そういった幅広の二重切開を行うことは可能ですが、

ほとんどの患者様は、保険診療での当院スタンダードのTKD切開法による眼瞼下垂症手術を受けられております。

以上が当院で行っているTKD切開法についてのご説明となります。

合わせて、当院オリジナル手術である TKDファッシア剥離法についてもお読みください。

 

投稿者: 高田眼科

眼瞼下垂なら 高田眼科併設眼瞼下垂治療センターまで

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるよう

な手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるような手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

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