2020.03.17更新

ポイント表紙

<眼瞼下垂症手術の病院選びは、何を基準にしたら良いのでしょうか??>

眼瞼下垂症手術は、実は正解がありません。

 

例えば、眼科の手術で一番メジャーな手術である白内障手術では、CCC(前嚢切開)が正円で、水晶体皮質が全く無く、後嚢が綺麗に磨き上げた状態で、眼内レンズ(IOL)がきちんと真ん中に入っていることをきっと理想とされております。

 

そんなことは、一般の人には、なかなか分からないことです。

 

最終的には、患者さん本人からすれば、満足できる視力させ出ていれば、まったく気付かれないことだったりします。

 

眼科医が見れば、その術者の手術のうまさ、丁寧さは見てとることはできますが、結局、患者さん本人にとってみれば、分からないことなのです。

 

結局、白内障の成功・失敗は、見えるか?見えないか?に行き着きます。

 

その一方、眼瞼下垂症手術は、顔の手術ですので、瞼ですので、一番露出する部分であるので、当然、瞼が挙がっているという当初の目的を達成することはもちろんのこと、その見た目、瞼の動きが自然であること、綺麗であることが求められます。

 

それをきちんと叶うためには、術者の技術が求められることで、術者間の中で大きく差が出ることだと思います。

 

加えて、その仕上がりの良し悪しの基準には、それぞれの好みがヒトによって異なってきてしまいます。

 

そういった意味で、眼瞼下垂症手術の正解というのを定義することは、なかなか難しいものがあります。

 

<大きい病院の方が良いのか?悪のか?>

話が変わりますが、一般の方々は、難病にかかったり、手術を受けられるとするならば、大きな病院を希望されることが多いと思います。

 

しかしながら、大きな病院というのは、複数の医師が所属していますので、自分をどのような先生が担当するのか?とかは決められないことがあると思います。

 

また、不幸なことに手術が失敗したとしても、病院の名前が傷ついても、担当医個人の名前が傷つくことは、なかなか、ありません。

 

「〇〇病院で手術したけど、上手くいかなかった」とは言われても、「〇〇病院の❌❌先生のに手術されたけど、上手くいかなかった」とは、あまり噂は立たないかと思います。

 

大きい病院であればあるほどだと思います。

 

つまり、大きな病院での手術のリスクは、病院という組織と担当医(場合によっては、担当科という複数の医師)が合わせて負っているという状態で、その按分も病院に多くなっているように思います。

 

一般社会においても、大きな組織が不祥事を起こした際の謝罪会見をする場合には、担当者は表に出ず、本人に代わり謝罪をするという場面をご覧になられたことがあると思います。

 

大きな組織に属するメリットというのは、責任を個人ではなく、社会的な組織で負ってくれる(組織内での責任を個人は負わなければならないのはあると思います。)という要素があるということです。

 

したがって、病院に勤務する医師というのは、リスクをある意味、組織でも負担してくれているという意味で、思い切った治療が出来ると思います。

 

加えて、複数の医師やスタッフによるチーム医療というスケールメリットも出てきます。

 

一方で、当院のような開業医の場合、治療が上手くいかなかった場合には、責任は院長にあるので、仮に「高田眼科で上手くいかなかった・・・」と言われれば、「院長の高田先生が上手く出来なかった・・・」と同義となってしまいます。

 

開業医は、全ての責任を院長自身が組織の代表として、そして、個人として負っているということです。

 

ゆえに、開業医の手術というのは、個人的にかかるプレッシャーが物凄いものがありますので、手術を出来るだけ上手くいくように、より慎重に行っていくことが多いと思います。

 

開業医は、責任回避をするためにも、背伸びせず、リスクがあれば難しいと説明し、大きな病院(高次病院)を紹介することで身を守っているとも言えます。

 

そういった意味で、設備的に整っており、術者の経験が豊かで確かであれば、私自身としては開業医の手術というのは、患者さんにとって捨てたものでは無いと考えております。

 

加えて、眼科において言えば、投資意欲が旺盛な開業医であれば、大きな病院よりも設備が最新で整っていたりいたします。

 

結局は、眼瞼下垂症手術は技術による部分が大きい手術ですので、どの病院というより、どの先生に担当してもらうのか?が大事になります。これは、当たり前のことなのかもしれません。

 

病院の規模、ネットの評判でも見分けることは難しく、実際に、受診してみて、本当に自分に合った医師なのか??というのを確認しないとわからないのかもしれません。

 

<結局、大事なのは、お医者さん選び・・・、その中でのポイントは?>

 それでも、医師を選ぶことについては、正直、比較が難しいところがあると思います。

 

こと手術においては、症例ごとにより条件が変わりますので、尚更です。

 

難しい症例だけを担当すれば、成功率は下がるし、易しい症例だけを担当すれば、成功率はあがるからです。

 

あえて出すとすれば、(眼瞼下垂症手術に限って言えば)手術件数の多さ、手術時間に短さと手術の成功率の高さ(再オぺ率、リオぺ率:再手術となる率の低さ)、そしてダウンタイムの短さがベンチマークとなると考えます。

 

(ポイント①:手術件数の多さ)

眼瞼下垂症は、人によって、下がっている原因の要素の構成が変わります。つまり、一人一人、状態が大きく異なります。

 

その異なる条件に対して、どのように最適な手術を行うのか?は、手術経験がポイントとなります。

 

初心者ほど、画一的な手術を行いがちで、上手くいきません。高田眼科の場合、年間900件以上です。累計は15000件を超えております。

(ポイント②:手術時間の短さ)

次の手術時間については手術内容により、差はあるかと思いますが、皮膚切除、眼輪筋・眼窩脂肪の処理、挙筋腱膜の処置、皮膚の縫合、左右差の調整などの眼瞼下垂症手術を構成する全ての要素について、どれだけ、時間を掛けずに終わらせられるか?が大事です。

 

高田眼科の場合、両眼で30〜40分程度です。

 

(ポイント③:手術の成功率)

手術の成功率の高さというのも大事な要素です。

 

いくら経験が多くても、いくら手術時間が短くても、上手くいかずに再手術の必要が多ければ意味がありません。

いかに、少ない回数で手術を成功させるのか?は当然大事です。

 

施設によっては、初回の手術では、皮膚切除、眼窩脂肪の処置は行わずに、再手術前提で、手術を行っているところもあると聞いております。

 

特に眼窩脂肪の処置については、自費診療として高額な手術費用を請求されたという話も聞きます。

 

意外に眼瞼下垂症手術の再手術率は低くありません。

 

手術は、どんな簡単なものであれ100%成功するわけではありません。

 

高田眼科の場合、希望者されれば、理由なしに断わることなくリオぺは術後3ヶ月後から行うようにしますが、3ヶ月後に再手術を行う可能性は数%と説明しております。

 

しかしながら、再手術をなんだかんだで、お断りする施設の場合には、当然、初回手術の成功率は数字上上がります。

 

実際に、半年まてば・・・とか、1年まてば・・・とかで時間を引き延ばされて、最終的に高田眼科へ相談に来られる方は多いです。

 

高田眼科の手術の成功率が高いのは、手術時間が非常に短いからであり、術中に腫れる前に、デザインが決まるからです。

 

再手術で一番あってはいけない、左右差、瞼の歪みなどは、手術中の腫れを最小限に留めているからこそ、手術中に確認できるわけで、その後の傷口の腫れが治った際には、その術中に確認したデザインに収束しているという考え方ができます。

 

だからこそ、高田眼科の眼瞼下垂症の手術成功率は非常に高いと個人的には考えております。

 

高田眼科で手術を行って、残念ながら再手術になる原因は、基本的に、術後の瞼の皮膚の余りが強かったという内容が多いようです。これも、理由があります。

 

眼瞼下垂症手術を行うと、今まで行っていた眉の挙上がなくなります。

 

つまり、瞼が上がりやすくなると、無意識的に使っていたオデコの筋肉を使わなくなり、眉が下がります。

 

そうすると、眉が下がった分、瞼の皮膚の余剰が想定よりも強く出ることがあります。

 

その眉の下がり方は、個人差が大きく、完全に予測できない部分もあり、また、皮膚を多く取り過ぎると、その後、修正手術となった場合に、手術が困難になってしまうことから、少なめに皮膚切除をデザインしているからだとも言えます。

 

当院としても、再手術になってしまうことを最大限避けることができるように努力してます。

 

個人的には、再手術を行う時のプレッシャーは、初回手術とは比較にならないぐらいかかるものです。

 

再手術が上手くいかなければ、3回目の手術をお願いするわけですから、そのような気不味い診察は、本当に嫌なものです。

 

(ポイント④:ダウンタイムが短くするための努力)

最後に、ダウンタイムの短さについては、ダウンタイムは短ければ短いほど、当たり前ですが良いと思います。術前説明でも、よく聞かれることです。

 

当院に修正手術で来られた患者さんに聞いた話ですが、ダウンタイムが長いことを前提として、1週間以上の入院を前提とした病院もあります。手術したあと、夜中に度々氷が配られ、冷やすことをさせられたとも言われております。

 

ダウンタイムの長さは、もちろん、手術内容も大事ですが、その方の体質、術後の管理の良し悪しによっても変わります。

 

出来るだけ負担の少ない手術を心掛けるのは当然として、しっかり術後の管理を行えるのか?ということも大事なことです。

 

やりっぱなしで、適当に行う病院もありますが、高田眼科はきっちり術後の管理も指導させていただいております。

 

(ポイント⑤:手術説明の丁寧さ)

最後に一番大事なこととして、術前説明がきちんとしているか?

 

高田眼科に、初めて眼瞼下垂症についてご相談を頂いた場合に、気を付けていることを知っていただけると参考になると思います。

 

手術の説明にあたっての第一原則として、「眼瞼下垂症手術が本当に必要があるのか?」ということです。

 

眼瞼下垂症という疾患は、緊急性のある疾患ではございません。眼科疾患で緊急性がある疾患は限られております。

 

病院によっては、眼瞼下垂症による様々な体の弊害をコンコンと説明しているところもあるようですが・・・

 

個人的には、単純に、手術を行っても、瞼が上がることで、視界が広くなることだということを説明しております。

 

上がりやすくなれば、眉を上げる必要性がなくなり、結果として、前頭筋などの顔から首、肩の筋肉の緊張がとれることで肩こり・頭痛がなくなるケースも多くありますが、実際問題はやってみないと分かりません。

 

悩まされ続けていた「耳鳴り」が治ったと感謝されたこともありますが、これも、たまたまだと考えております。

 

外見の変化、「見た目が若くなった」「一重瞼が二重瞼になった」「逆さ睫毛が治った」なども期待できるのかもしれません。

 

(ポイント⑥:手術内容でのこだわり)

高田眼科のコンセプトとして、出来るだけ、私が考える自然な仕上がりを重視しておりますが、これまた自然という定義も難しいとは思いますが、

 

具体的には、手術を終えて、傷が落ち着いた際に、初めて会った人が手術をしていることに全く気づかないようなることだと思います。

 

美容外科手術の考え方、つまり、ご本人の理想の顔に近づける手術とは、少し意味合いが違います。

 

世界を広く見渡すと、整形にハマって、残念な顔になってしまったという芸能人の方というのは、思い当たると思いますが、美容外科での勤務のある私の経験上、本人たちは意外にも満足している場合が多いです。

 

広い二重を希望される方というのは、意外にも、不自然に広い二重にしないと満足をしていただけません。

 

高田眼科は、ほとんどが保険診療での手術ですので、基本的に、細めの二重を基本として、二重の広さを変えることはいたしません。

 

なぜ、要望に合わせないのかといいますと、二重に異常にこだわりの強い方は、最急的には満足しない患者さんだからです。

 

保険診療での眼瞼下垂症は、自由診療の手術と比べて、圧倒的に低額で定額です。

 

自由診療と比較して、圧倒的に再手術への心理的なハードルが低いです。(自由診療の場合、再手術になるたびに、倍々と手術費用が高くなるところもございます。)

 

ですので、私の考える広めの二重にして差し上げたとしても、時間経つと、もっと広くして欲しいという要望が出てきて、際限が無い状態になります。それは、他人から見て、明らかに変だと思われる広さだとしても・・・・。

 

したがって、高田眼科の場合、二重の幅の注文については、保険診療での手術の場合には、完全に”おまかせ”でお受けしております。

 

どうしても、広めの二重を希望される方については、美容外科手術として、自由診療手術でお受けすることになります。

 

高田眼科は、開院以来、眼瞼下垂症手術にこだわって、診療を続けております。

 

全ての手術で、百点満点を出すことをお約束することは、残念ながら出来ません。

 

しかしながら、全ての手術において、百点満点が出せるように、全力を尽くすことを大事にしております。

 

可能な限り、快適に手術を受けていただくために、考えられることを未だに模索しております。

 

それを絶え間なく続けることで、より優れた手術になっていくものだと考えております。

 

 

投稿者: 高田眼科

2020.03.16更新

眼瞼の写真

一昨日は、2件の他院の修正手術のご相談をいただきました。

 

お二人とも、「術後の結果に満足できず、前医に対して不信感を持ってしまっており、なんとかならないのか?」

というご相談でした。

 

全くの偶然で、びっくりしました。

 

症状をまとめると、


 

①二重が広くハッキリしすぎていて、女性らしくない(ちなみに、お二人とも女性でした。)。

②術後、光がまぶしくて、また、明るいところでの まばたきの回数が増えた。目を開けていられない。

③下眼瞼の眼輪筋切除術を勧められたが、眼瞼下垂症手術の修正なのに、下眼瞼(下まぶた)の手術を提案されるのは意味がわからない。


 

というものでした。

 

高田眼科で行った手術の結果とは違う、独特の雰囲気のある術後の結果でしたので、すぐに想像がつきました。

 

このケースについて、少し思うことがありましたので、ブログの記事とさせていただきました。

 

眼瞼下垂症手術は、術者により様々なアプローチがあり、個々のこだわり・・・手術概念があります。

 

高田眼科の特徴は、出来るだけ、眼瞼挙筋前転法で対応しようとするということです。 

 

眼瞼挙筋前転法の特徴は、修正手術になった場合に、修正が他の手術方法(眼瞼挙筋短縮法、ミュラー筋タッキング、ミュラー筋リリース、前頭筋吊り上げ術・・・)と比べて、修正手術が非常に容易といえると考えてるからです。

 

加えて、そのほかの手術方法よりも、特段の理由がない限り、見た目の不具合、機能的な不具合が少ない、言い換えれば、自然な瞼の構造により近い状態になるからであり、眼瞼挙筋前転法で問題を感じることがないからです。

 

さらに敢えて言うならば、眼瞼下垂症手術において、ファーストチョイスとして、ミュラー筋に侵襲を与える手術は、可能な限り避けるべきだと考えております。

 

したがって、ミュラー筋を触る可能性のある眼瞼挙筋短縮法、ミュラー筋タッキング、ミュラー筋リリースは、最初に選択肢に入れることは、高田眼科では基本ありません。

 

眼瞼挙筋前転法においても、前転法(タッキング)でも、眼瞼挙筋腱膜とミュラー筋を同時にタッキングすることになるので、侵襲性が高いとしている考え方もあります。

 

それ対しての反論としては、高田眼科は、ミュラー筋と眼瞼挙筋腱膜の接着を剥がす侵襲性の方が、眼瞼挙筋腱膜とミュラー筋と同時にタッキングする侵襲よりも強いと思うからです。

 

 

さて、どうして、ミュラー筋に侵襲を与える可能性の高い手術を避けるべきなのか??(ミュラー筋への侵襲性を抑えるべきなのか??)

 


①ミュラー筋を使った眼瞼下垂症の術後の見た目が自然でないように思うからです。


 瞼には、まぶたの動きを司る筋肉は4つあります。

 

それは、眼瞼挙筋、ミュラー筋、前頭筋、眼輪筋です。

 

眼瞼下垂症手術で大事なのは、眼瞼挙筋とミュラー筋となります。

 

眼瞼挙筋は動眼神経と呼ばれる神経によりコントロールされており、意識的に動かすことができます。つまり、目を開けようと意識した際に動かせる筋肉です。

 

ちなみに、前頭筋、眼輪筋も随意運動ができる筋肉となります。(目を閉じる、眉を上げる・・・)

 

しかしながら、ミュラー筋は交感神経という神経の支配の筋肉で、意識的に動かせる筋肉ではありません。

 

交感神経は、自律神経ですので、意識して自由に働かせることはできません。

 

つまり、興奮したり、ストレスを感じた際などに、自動的に働いてくる神経ですので、ミュラー筋というのは、ビックリした時や興奮した時に、”目を見開く”際に動いてくれる、感情に司って働く筋肉です。

 

したがって、他院の眼瞼下垂症の手術症例を観た際に感じる違和感というのは、ミュラー筋を触っている際に特に感じます。

 

つまり、「目力の強い」「男らしい」「怖い」・・・・そんなイメージです。

 

もちろん、眼瞼挙筋も引っ張りしすぎる場合にも、気をつけないといけませんが・・・・

 

 つまり、眼瞼下垂症手術で重要視すべきなのは、術後の見た目の自然さだと考えるから、不自然になりやすいミュラー筋を触る手術は行わないようにすることです。

  


②ミュラー筋に侵襲を与えることで、眼瞼下垂症術後の眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)を引き起こす可能性があるからです。


 話を最初に戻しますが・・・

 

今回相談にこられたお二人は、まさに、このミュラー筋を使った眼瞼下垂症手術後の患者さんだったからです。

 

つまり、前医の眼瞼下垂症手術によって、ミュラー筋に負担をかけられてしまったため、結果として眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)が出現してしまったと解釈できます。

 

確かに、ミュラー筋の異常により眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)が発生する可能性を指摘され、手術を取り入れている施設があります。

 

他院の修正を多く経験していると、そういった施設の術後において、術後眼瞼けいれんを引き起こしている事例を経験いたします。

 

くわえて、高田眼科の眼瞼下垂症手術後においては、術後眼瞼けいれんは経験しない事例です。

 

さて、眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)において、通常は、ボツリヌス注射(ボトックス注射)が第一選択とされておりますが、

 

選択される手術方法として、ミュラー筋を瞼板からリリースする方法と眼輪筋を広範囲で切除する方法があります。

 

今回の事例において、前医の先生が修正手術(下眼瞼眼輪筋切除)を勧められた経緯としては


 (前医の先生の見解)

今回の眼瞼下垂症手術において、ある意味、ミュラー筋の緊張を取る手術を行ったワケなので、眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)は治るはず。

したがって、ミュラー筋のリリースで治らないほどの難治性の眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)を眼瞼下垂症手術前から持っている症例と言える。

したがって、難治性の眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)であるのであればボツリヌス注射(ボトックス注射)の適応はなく、広範囲眼輪筋切除術を選択するしかないので、下眼瞼の眼輪筋切除術を行うしかない。


 

という論理だと考えられます。

 

とある施設で眼瞼下垂症手術を受けられ、眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)になり、その後、何故か?下眼瞼の手術を勧められ、手術を受けたら、ゴルゴ13の主人公のような顔にエックスのような傷が残ってしまい苦労されている患者さんの修正手術を行った経験もあります。

 

加えて、その方は度重なる手術の結果、上眼瞼が硬い瘢痕組織で覆われており、当然、眼瞼挙筋、眼輪筋、ミュラー筋などの組織が全て瘢痕組織になってしまっており、眼瞼下垂症に加えて、兎眼(目が閉じない)状態になってしまっており、修正手術に苦労しましたが、それでも改善はしたが、治ったとはとてもいえない状態でした。

 

それに対する高田眼科の答えは、


 「高田眼科の見解」

今回出現した術後眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)は、前医によるミュラー筋への侵襲(障害)が原因であるので、それに対する対応が必要。

ただし、修正手術ですので、難症例となる可能性が高いです。

まずは、眼瞼痙攣(眼瞼けいれん)を抑えるためにも、ボツリヌス注射(ボトックス注射)を行い、一旦様子をみる。

注射の結果判定を行う2週間後において、もう一度、診察を行うこととし、その際に、修正手術を行う決心がついていらっしゃったら、修正手術を計画するというものでした。


 そして、選択すべき修正手術の内容は、・・・・・。

 

①二重のラインが少し広すぎるので重瞼ライン修正術(TKD切開法)を行う。そのことで前医の傷が半年も立つのに赤いので、それも直すことができる。

 

②前医の瘢痕組織の除去

 

③おそらく、ミュラー筋に負担をかけるような埋没糸があれば、全て除去する。術後の瞼の不定愁訴の多くが、手術中に残された埋没糸による刺激が原因だったりいたします。

 

④適切で自然な開瞼が得られるように、挙筋腱膜と瞼板軟骨との固定

 

⑤自然な二重になるように皮膚縫合

 

となります。個人的には、眼瞼下垂症手術は緊急性がある疾患ではありません。

 

一部のクリニックでは、「うつ病」「緊張型頭痛」「肩こり」「顎関節症」「歯槽膿漏」等になる危険性がある・・・ので、

 

眼瞼下垂症手術を検討した方が良いという考え方があります。

 

確かに、個人的には、緊張型頭痛、肩こりの改善を認める症例は多く出会いますし、

 

患者さんから「肩こり・頭痛が激しいことも手術を決めた理由です。」と言われることはあります。

 

それに対する高田眼科の答えとしては、「確かに、眼瞼下垂症手術を行えば、肩こり・頭痛が治る(おさまる)ことは期待できますが、実際にやってみないと分かりません。

 

診断としては、手術適応のある眼瞼下垂症ですので、手術させていただきますが、あくまで、瞼を上がりやすくして、視界を広げるためです。」とお答えするようにしております。

 

うつ病については、眼瞼下垂症手術を見た目のコンプレックスの解消が動機の患者さんであれば、手術によりコンプレックスが解消することで、悩みがなくなるという意味で、プラスに働くのかもしれません。

 

逆にいうと、手術の結果、不安神経症がひどくなり、うつ病になってしまった患者さんを診察することはあります。

 

つまりは、今回、高田眼科にご相談にこられたお二人の患者さんのような、他院修正手術の症例の方に多いように思います。

 

術後、安らかな気持ちで過ごして頂くために、高田眼科は、きちんとした術前説明、術中のデザインの確認、そして、出来るだけ、自然な見栄えになるような手術の工夫:TKD切開法、ファシアリリース法などは勿論、ミュラー筋への負担を出来るだけかけないような前転縫合を考え実施しております。

 

眼瞼下垂症手術には、様々な方法があります。

 

高田眼科で行われている手術よりも優れた方法がないというわけではありませんが、多くの患者さんに可能な限り満足していただけるように努力を重ねております。

 

例えば、術後の経過の際には、出来るだけオープンクエスチョンで経過をご本人に尋ねるようにしております。

 

オープンクエスチョンとは、具体的には「手術の経過は、如何ですか?気になることはないですか?」というような質問のやり方で、「手術の後は痛くないですか!?」のような「はい」「いいえ」で答えるようなクローズクエスチョンではないように気をつけております。

 

もちろん、ついうっかり、クローズクエスチョンで聞いてしまっている場合もありますが・・・、気をつけて、問題を聞き出していくスタイルです。

 

どんな手術であれ、完璧なものはありません。完璧であろうと努力することはお約束できます。

 

他院で手術を受けてしまって、術後の結果に不満がおありであれば、是非、高田眼科にご相談していただければ・・・・と思います。

投稿者: 高田眼科

2020.03.15更新

当院は開院してから12年経ち、お陰様で多くの眼瞼下垂症手術を手掛けさせていただいております。

 

県外からも多数ご相談をいただいておりますが、県外からのご相談で一番多いのが、他院で手術を受けたものの

結果に満足が出来ず、当院で修正手術を受けたいというご要望です。

 

その内容としては、


 ①二重のライン≒切開線が広すぎる

②手術しても、依然と瞼が開きづらいということが多いように思います。

③傷跡が汚い


 

当院では、二重ラインの修正、傷跡の修正の際には、TKD切開法を使用することで対応しております。

 

一般的に、二重ラインを狭くすることは、非常に難しいと言われておりますが、そのことが可能になってきます。

 

但し、前提として、修正手術に耐えられる皮膚の余裕があることが必要となります。

 

どんな修正手術を行うにしても、瘢痕組織≒手術によって硬くなってしまった皮膚、眼輪筋、脂肪組織 を取り除くことが必要となります。

 

瘢痕組織が多ければ多いほど、修正手術の難易度が上がります。

 

眼瞼下垂症手術に不慣れな術者による術後組織は、術中の多量の出血・・・それに伴う過剰な止血操作、長時間の手術に伴う手術操作:多量の埋没糸縫合などにより瘢痕組織は生み出されます。術後の傷口のケアの悪さも、瘢痕組織を生み出す要因となります。

 

個人的には、良い手術は、術後瘢痕組織が少ない手術だと考えております。

 

では、瘢痕組織は、正常な組織が炎症反応により結合組織に変性した状態の組織のことです。

 

精肉店に並んでいるスジ肉のスジみたいに硬いシコリのようなスジと同じようなものだと想像して頂ければ分かりやすいです。

 

そんな瘢痕組織を修正手術では、きっちり処理(除去)をするところから、始まります。ですので、最初のデザインにおいて、必ず、皮膚切除の量を考えながらになります。

 

複数回の手術を行った後だと、当然、余剰組織も少なく、一部の瘢痕組織も活用しながらも、手術を組み立てなければなりません。

 

瘢痕組織は硬い結合組織ですので、瞼の動きを邪魔をする”つっかえ”になったり、また、硬いので、二重ラインを崩してしまう原因ともなるからです。

 

”つっかえ”といえば、前医の残した埋没糸をきっちり取り除くことも大事になります。通常、修正手術を行う際に、前回の埋没糸をそのままに、新しく埋没糸を加えて行くような修正手術を行っているところに限って、上手く行ってないケースが多いです。埋没糸の周囲に、瘢痕組織が出来やすいこともあります。

 

つまり、修正手術を重ねるたびに、瞼の動きに引っ掛かりが出来てしまい、尚更、眼瞼下垂症が悪化しているケースが最悪なのです。

 

したがって、行うべき要件は、①前医の切開線、瘢痕組織の切除 ②切開線の移動 となり、それを考えると

以下の切除しかありません。どこまで、切除出来るのか?については、組織の余剰が大事になります。

 

余剰がしっかりあれば、下記のように、初回手術と同じようなTKD切開デザインが可能となります。

 

他院修正時のTKD切開線

  

余剰皮膚が少なければ、当然、皮膚切除を行うことができず、下記のようなデザインで対応いたします。

 

皮膚余剰のない他院修正手術の切開線

 

これで行うと、どうしても、二重ラインの移動は出来ず、修正手術は困難なものとなってしまいます。 

 

出来るだけ瘢痕組織を形成しないような手術を行い、柔らかい二重にして自然さを追求することとなり、困難を極めます。

 

修正手術の回数が増えれば増えるほど・・・瘢痕の程度が増え、余剰組織がなくなることで難しくなっていきます。

 

このようなケースの場合には、当院でも他院修正手術は、一歩引いて考えるようにせざるを得ません。

 

当院でも、自院の修正手術を行うことがありますが、修正手術になったとしても、修正が楽になるように・・・

 

つまり、瘢痕組織を可能な限り出来ないように配慮して手術になっています。

 

止血操作を最小限に、効率よく・・・きちんとした器具を使用する・・・コツは色々とございます。

 

他院の修正手術を多く手がけてきたからこそ、見える世界が眼瞼下垂症手術にはあります。

 

 

 

 

投稿者: 高田眼科

2020.03.06更新

今回は、

前回の話:眼瞼下垂症の新しい手術概念:ファシアリリース(剥離)法 前編   

の続きとなります。

 

まだ、読まれてない方は、そちらを先にお読みください。

ファシア解剖

上記の画像で、眼窩脂肪と眼瞼挙筋(腱膜)の境目にある 黒い網状のものがファシアとなります。

 

この網目の構造は、実際には綿菓子のような白い繊維が集まったものです。

 

 TKDファシア剥離では、この繊維を剥がすことで、眼瞼挙筋(腱膜)の動きの引っ掛かりをフリーにする手術です。

 

この眼窩脂肪と眼瞼挙筋(腱膜)の境目にあるファシアの存在により、目の挙上の際、眼窩脂肪と眼瞼挙筋は、一体となって動きます。

 

下の動画は、以前、作成したものです。瞼を引き上げる際には、ファッシアや眼窩隔膜により、眼瞼挙筋と一体となって、眼窩脂肪が挙上します。

 

日本人は、瞼の厚い方が多いので、言い換えれば、眼窩脂肪が多すぎる方が多いので、結果として、眼窩脂肪という重しのせいで、眼瞼下垂症になっているケースが多いと言えます。

 

高田眼科では、この眼窩脂肪による眼瞼挙筋の動きの制限を解除するためにも、しっかりとしたファシア剥離が有効と考えます。

 

そのためには、眼窩隔膜、眼窩脂肪の処理が必須となります。ただし、眼瞼下垂症手術の際に、この処置まで行えている術者が多くないのも事実です。

 

上手な眼瞼下垂症術者と下手な眼瞼下垂症手術術者の境目だと思います。

瞼の挙上画像

ファシアを剥離していない状態では、いわば、リュックサックを背負った状態でスクワット運動をしているようなものです。

 

実は、平均的に、人は1日に約20000回まばたき(瞬目)を行います。

 

たとえ、数gの脂肪の重さ、また、ひっかかり(摩擦抵抗)でも、非常に小さな筋肉である眼瞼挙筋からすると、1日の運動量で見れば、相当な負担となることは想像できると思います。

 

夕方ぐらいになると瞼が下がってくることが多いのは、負担によって、眼瞼挙筋が疲れてしまって、開きづらくなった状態だと言えます。

 

ファシアには、痛みのトリガーポイントがあると言われており、眼瞼下垂症になると眼精疲労症状(目の奥の痛み、目のこり)が原因になったりする考えられます。

 

また、眼瞼下垂症の術後、三角目になったり、つっぱり感が強かったりするケースもファシアが原因の一つと考えられます。

実際のファシアは、こんな感じです。

 

ファシアの画像

 高田眼科が特に重要視しているのが、眼窩脂肪と眼瞼挙筋腱膜の間にあるファシアです。

 

TKDファシア剥離法では、これをしっかり剥離することで、眼瞼挙筋腱膜が眼窩脂肪による動きの制限から解放されることにより

開瞼時の引っ掛かりがなくなり、自然と開きやすくなります。これが一番重要なことです。

 

このファシアをしっかり処理せず、眼瞼挙筋腱膜のタッキング(前転)、短縮を行うことが眼瞼下垂術後の三角眼(三角目)の原因の一つだと考えております。もちろん、これだけではありませんが、大きな原因の一つだと考えております。

 

ケースバイケースですが、ミューラー筋と眼瞼挙筋腱膜との間、ミューラー筋と結膜との間にもファシアが存在し、開瞼時の引っ掛かりの原因となっている場合もあり、その場合には、その剥離も必要になる場合もあります。

 

つまり、高田眼科が考える眼瞼下垂症の原因は、①皮膚のタルミ ②眼輪筋・眼窩脂肪によるオモミ ③眼瞼挙筋のユルミ 最後に、他院にない考え方として ④ファシアによるヒッカカリ という4つの要素です。

 

そして、大事なのが、人によって、瞼の構造は異なっており、この①〜④までの要素の割合が異なっております。

 

例えば、若い方では、①皮膚のタルミは少なく、また③眼瞼挙筋のユルミも少なく、おもに②眼輪筋・眼窩脂肪の重みが強いことが原因であることが多いのです。

 

そして、先天性眼瞼下垂症の場合には、④ファシアによる引っ掛かりが原因であることが多いです。

 

先天性眼瞼下垂症の治療は、筋膜移植を選択されることが多いのですが、当院では、このTKDファシア剥離を行うことで、ほとんど、筋膜移植を行うことがなくなりました。

 

個人的には、筋膜移植は、三角眼(三角目)になりやすいという美容的な欠点があり、また、ゴアテックスではなく、自家の腱膜を移植すると、その後の移植腱膜の拘縮や癒着により、時間が経ってくると問題を起こすことがあり、個人的には問題が大きいと考えております。

 

つまり、筋膜移植術は、まばたき(瞬目)の動きが不自然なものになります。

 

TKDファシア剥離を用いた前転法で、かなり良い成績を上げることができております。

 

このように解剖学的に非常にバラエティに富んでいる眼瞼に対して、その特徴を見定めながら手術の内容をアジャストすることが、常々大事だと考えており、型通りの手術ではなく、本質をついた手術が出来ればと考えております。

 

その結果、手術の効率化につながり、手術時間の短縮に繋がる。結果、ダウンタイムの少なく、自然な仕上がりの眼瞼下垂症手術になるとも考えております。

投稿者: 高田眼科

2020.03.05更新

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当院は、眼瞼下垂症を専門に全国から数多くの患者様が手術に受けにきてくださっております。

 

県外の方でも安心して受けていただくために、浜松労災病院のオープンベッドを利用して、

 

手術から抜糸までの期間を入院して過ごすことで、県外からの通院の負担を減らすための努力をしておりました。

 

浜松という場所柄、大都市である名古屋からの患者様も多いこともあり、もう少し名古屋近辺の患者様の利便性を上げるためにも、

高田眼科の分院という位置付けで、愛知県名古屋の西部、愛西市に『ひとみ眼科』を令和2年4月8日に開院いたします。

 

ひとみ眼科』には、私を含め、3人の眼科医により運営しており、院長の臼井英晶先生は、網膜疾患を中心に。

副院長の日吉敦寿先生は、白内障手術を中心に。そして、私は、眼瞼下垂症手術をメインに、眼瞼疾患を診させていただきます。

 

高田眼科で行っているTKD切開・ファシア剥離法を武器に、得意の眼瞼下垂症手術で、地域医療だけでなく、愛知県全体に貢献できればと考えております。

 

ひとみ眼科』は、名古屋駅から電車で40分ほど、車で30分ほどの位置にあります。

 

中部国際空港からも1時間30分ほどの位置にありますので、浜松の高田眼科より立地に優れていると言えます。

 

当然、私が眼瞼下垂症手術を担当いたしますので、もし、名古屋近辺で当院の眼瞼下垂症をご希望されるのであれば、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 

投稿者: 高田眼科

眼瞼下垂なら 高田眼科併設眼瞼下垂治療センターまで

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるよう

な手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

当院では、「何が原因で悪くなってしまったのか」を患者様とともに考え、治療後のよい状態を常に保つことができるような手術を行います。眼科治療を通じて国民の皆様の全身的な健康に寄与することを目標に努力してまいります。

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